ジーサーチを活用できるアメックスの法人カードでビジネスをさらに有利に!
監修者:トータルマネーコンサルタント 新井智美
アメリカン・エキスプレス、通称アメックスの法人カードを持っていると、ジーサーチというサービスをお得な条件で利用できます。ジーサーチは、膨大な量の企業情報などを利用できるサービスです。
もちろん、法人カードを導入する主目的は経費管理を効率化することです。また、キャッシュフローの改善や福利厚生といった用途もあります。ただ、ここまでのニーズを満たすカードであれば、次に考慮すべきはビジネスを有利にする付帯サービスや特典です。
ジーサーチを利用することで、取引先や見込み客の情報を手軽に調べることができます。情報調査の必要性を感じているなら、アメックスの法人カードを導入して、ジーサーチを活用する選択肢が有力です。この記事では、ジーサーチとアメックスの法人カードについて解説します。
この記事の目次
アメックス法人カードの付帯サービス「ジーサーチ」とは
アメックスの法人カードに付帯するサービスや特典は数多くありますが、その中でも特徴的といえるのがG-Search(ジー・サーチ)です。以下、ジーサーチとします。
ジーサーチの概要
ジーサーチとは、富士通グループのジー・サーチ社が運営するデータベース事業「G-Search(ジー・サーチ)」のことです。日本最大級のビジネスデータベースサービスと銘打って提供される内容には、企業情報や新聞記事などの検索サービスがあります。
帝国データバンクや東京商工リサーチといった企業情報にかけては日本を代表する調査会社のデータ、およそ145万社分を活用できるサービスです。また、新聞・雑誌の記事では30年分、150媒体について利用することができます。
アメックス法人カード向けの特別プラン
アメックスの法人カードを持つ人には、カードホルダー向けの特別プランが提供されます。といっても、ジーサーチ自体のサービス内容が変わるわけではありません。
固定費となる会費無料で使った分だけ支払う従量制サービス
ジーサーチを利用するには、通常、クレカ会員で月額300円の基本料が必要です。情報を利用する際には、1件あたり、1社あたりの従量制料金が加算されます。しかし、アメックスの法人カードユーザーなら固定費となる会費がかかりません。使った分だけ従量制で支払えばOKです。
たとえば、帝国データバンクの企業情報は1社あたり1,600円、東京商工リサーチの企業情報は1社につき1,200円となっています。いずれも税別で2019年3月19日時点の金額です。
支払いはもちろんアメックスの法人カードで
ジーサーチの従量制料金の支払いは、もちろんアメックスの法人カードを利用します。他の支払方法は採用されていないため注意が必要です。もっとも、特別プランでの利用ですので他の支払方法を考える必要はないでしょう。
次の章では、ジーサーチの情報がどのように役立つかを解説します。
ジーサーチの情報で先を読んだ経営ができる
取引先企業についての情報は、お互いの業種や事業規模にかかわらず重要です。しかし、自力での情報収集は容易なことではないため、外部サービスの利用は有効な選択肢となります。
取引開始の審査・判断に使える
事業において新規の取引を開始するか否かは、自社の今後を左右しかねない重大な問題です。財務状況や事業の成績がよい企業と関係を構築できれば万々歳ですが、危ない相手とかかわることで連鎖倒産などという事態も想定されます。ジーサーチを活用すれば、精度の高い情報を得ることができるため、審査や判断の助けとなるでしょう。
得意先の経営状態をチェックできる
関係先の経営状態の把握は、取引を開始してからの方が重要といえます。最初は優良だった得意先が、途中から要注意先となることは珍しくありません。途中の情報収集を怠ると、思わぬ損失を被る可能性が考えられるため、従量制で活用できるジーサーチが役立ちます。
外部から内部までリスク管理に役立つ
現代社会では、企業を経営するうえで、外部要因のみならず内部のリクス管理も重要です。
コンプライアンス重視のリスク管理
現在、日本社会には暴力団排除条例の整備や犯罪収益移転防止法の制定など、反社会的勢力との交流を撲滅する流れがあります。反社会的勢力でなくても、コンプライアンス違反をする企業には厳しい目が向けられ、場合によっては取引先にまで批判が及びかねない状況です。
そこで、単に経営状態というだけでなく、不祥事の情報がないかなど、リスク管理にも役立つのがジーサーチです。
ファクトチェックによるリスク管理
また、与信調査以外にも、ジーサーチの企業情報は活用できます。たとえば、自社の事業が企業に関する記事の作成である場合、企業データの間違いが致命的なミスとなるかもしれません。ジーサーチの企業情報は、情報の正確性を担保するためのファクトチェックにも使えます。
市場動向のリサーチに使える
特定の企業に関するデータだけでなく、市場動向のリサーチにも使えるのがジーサーチのメリットのひとつです。アメックスの特別プランで得られるジーサーチの情報は、的確な経営判断の材料となり得ます。
ジーサーチを利用できるアメックスの法人カードは3つ
ジーサーチをお得に利用できるのは、アメックスの法人カード全3種類です。
それぞれの概要を以下に記します。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードは、アメックスの法人カードの中ではもっとも下位グレードのカードです。しかし、他社のカードと比較したとき、アメックスのカードはワンランク上との評価もあり、カードスペック的にもそういえます。
通称グリーンカードの基本スペック
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードは、カードのカラーにグリーンが使われており、グリーンカードの通称で知られています。カードスペックでいえば、他社のゴールドカードに匹敵する法人カードです。
- 年会費は無料で追加カードは1枚あたり6,000円です。
- 利用限度額は会員ごとに審査のうえ都度決定されます。
- ポイントプログラム「メンバーシップ・リワード」で、カード利用100円につき1ポイント貯まります。
- ポイント還元率は交換先によって1ポイント0.3円~0.4円。
- 「メンバーシップ・リワード・プラス」に登録すればポイント還元率がアップしてお得です。
アメックスの大きな特徴は、利用限度額の設定が会員によって大きく異なる点です。そのため、年会費の安いビジネス・グリーンであっても、上位のビジネス・ゴールドと遜色のない利用限度額を適用され得ます。
ジーサーチ以外の付帯サービス・その他の特典
先だって紹介したジーサーチ以外にも、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードにはさまざまな付帯サービスがあります。
- ビジネス・コンサルティング・サービス
- ビジネス・セービング
- 福利厚生の「クラブオフ」
- 空港ラウンジサービス
- 手荷物無料宅配サービス
経営コンサルタントの紹介や相談窓口、セミナーの優待利用といった、多くの経営者にうれしいサービスを用意しているのがアメックスの法人カードの特徴です。クラブオフは年間の登録料なしで利用できます。また、出張の多い会員にとって、空港関連のサービスが充実している点も有利といえます。
グリーンカードの付帯保険
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードは付帯保険も充実しています。
- 最高5,000万円の海外旅行傷害保険が利用付帯されます。
- オンライン・プロテクションで不正利用に備えます。
- カードで購入した商品が補償されるショッピング・プロテクションは年間最高500万円までです。
- リターン・プロテクションで返品にも対応できます。
グリーンカードが向いている人とは
年会費無料の法人カードとしては、かなり有利なサービスが提供されています。ステータスよりコストパフォーマンスを重視する人には、このアメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードが向いているでしょう。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードは、法人カードの中でもとくに人気の高いカードです。アメックス的にはゴールドカードですが、グリーンカードと同様にワンランク上の評価が妥当なカードです。他社のプラチナカードホルダーと同等以上のステータスがあるといえます。
法人カードのスタンダードといわれるカードの基本スペック
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードは、法人カードのスタンダードともいわれており、使い勝手のよさも評価を上げる要素のひとつです。
評価の高い付帯サービスの数々
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードには、空港ラウンジサービスをはじめとするさまざまな付帯サービスや特典が用意されています。どれも評価の高いサービスですが、グリーンカードでも利用できるサービスが多く並んでいます。これはゴールドのサービスが足りないわけではなく、グリーンのサービスがよすぎるというべきです。
まだある付帯サービスと特典
ビジネスに役立つ人間関係を作るきっかけとなる法人カード限定のイベントや、ビジネスでの接待の定番であるゴルフに関連したサービス、その他、観劇などのチケット先行予約など、ビジネスシーンに使えるサービスや特典が多数です。
ビジネス・ゴールドの付帯保険
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードはグリーンカード以上の付帯保険が魅力です。
- 海外最高1億円、国内最高5,000万円の旅行傷害保険が付帯します。
- グリーンにはないキャンセル・プロテクションが使えます。
病気入院などで旅行やイベントなどをキャンセルする際に利用できる補償です。 - その他、グリーンと同等のプロテクションを利用できます。
もっともおすすめできる法人カード
他社のプラチナに相当するといわれるゴールドでありながら、下位カードを持っていなくても問題なく申し込めます。また、事業を開始して間もない個人事業主や、法人成りしたばかりの代表者であっても持ちやすい傾向があります。
持ちやすくてサービスが充実している法人カードとして、もっともおすすめできるのがアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードです。
また、アメックスには紹介キャンペーンもあり、うまく利用すれば紹介者ともども非常にお得といえます。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードは、アメックスの法人カードの中でも他の2つとは異なる性質を持っています。
ハイクラスなカードの基本スペック
他社との比較でグリーンがゴールドに、ゴールドがプラチナに匹敵するといわれているのがアメックスのカードです。したがって、このプラチナもワンランク上のカードと考えてよいでしょう。プラチナの上といえば、一般的にはブラックカードになります。さすがに、ブラックカード相当ともなれば、趣の異なるカードとなって当然です。
- 年会費は13万円と桁違いです。
- 利用限度額は会員によります。
- 追加カードは4枚まで無料で発行可能です。
- 下位カードより大きく強化された付帯サービスや特典が得られます。
グリーン・ゴールドとの大きな違い
アメックスのプラチナは、カードの材質がメタルへと移行しています。色だけでなく素材も特別なものになります。これがひとつめの大きな違いです。
ふたつめの大きな違いは申し込み方法で、アメックスのグリーンもゴールドも、持ちたいと思ったときに直接申し込むことができます。
しかし、このプラチナは自由に申し込むことができません。プラチナホルダーになるためには、アメックス側からのインビテーションを待つのが主なルートです。インビテーションを受けるには、ゴールドでの利用実績が必要になります。つまり、実績のない会員は発行の対象にならないのがプラチナです。
プラチナを持つメリット
アメックスのプラチナは、なんといっても最強のステータスを誇れるカードです。とはいえ、それだけで13万円の年会費は払えないと感じる人も多いでしょう。実のところ、13万円の年会費を払っても余りあるメリットがあるといわれるのがアメックスのプラチナです。
たとえば、プラチナ・セクレタリー・サービスが、自分の秘書のように24時間ビジネスをサポートしてくれます。また、購入したオフィス機器の保証に続く補償が受けられるビジネス・ワランティ・プラスや、人間ドッグなど医療サービスの優待を受けられるメディカル・コンサルテーションなど、他の法人カードとは一線を画すサービスが豊富です。
プラチナがおすすめとなる人
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カードがおすすめとなるのは、年間13万円の会費を払うだけの経費支出があり、国内外への出張や、取引先との会合などで忙しく飛び回るタイプの経営者です。
まとめ
ジーサーチは、使い方次第でビジネスを有利に進めるための武器になり得るサービスです。また、アメックスの法人カードは日本の法人カードを代表する使えるカードといえます。ジーサーチをアメックスの法人カードでお得に使うことで、よりよい仕事ができそうです。
アメックスの法人カードとジーサーチで利用できる情報をチェックしたあとは、自分の仕事にどう活かせるかを想像してみましょう。具体的なイメージが浮かんできたら、導入に適している証拠です。
- 監修者:トータルマネーコンサルタント 新井智美
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