アメックスで審査落ち!考えられる原因とその対策を徹底解説

現在のアメックスは比較的作りやすいクレジットカードだといわれるようになりました。
ところがその話を耳にして申込んだものの、審査落ちしてしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
クレジットカードを申込んで審査落ちしてしまうと、やはり気になってしまうのがその理由です。
しかし、アメックスも含めた一般的なカード会社は、否決した理由について説明することはありません。
また審査時にチェックしている要素についても公表していません。
もし理由がわかれば、しっかりと対策をして再チャレンジに望みたいところですが、そうもいかないのが現状です。
しかし、公式によるものではありませんが、伝聞によって知られる審査基準などの情報はあります。
この記事ではそれら情報をもとにして、審査落ちの原因と対策について探っていきます。
この記事の目次
作りやすいといわれるアメックスにも当然審査落ちはある
クレジットカード申込み経験の多いユーザーの間で、アメックスは比較的作りやすい部類に入ると語られています。
そのような噂を聞いて「アメックスならすぐに発行してもらえるだろう」と考えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はそのように簡単にはいきません。
買い物をしたときにクレジットカードで決済をすると、カード会社はカード会員(あなた)に代わって加盟店(小売店)へ代金を支払います。
カード会社は立て替えた代金を、利用料金としてあなたに請求します。
これがカード会社と会員間における、基本的なクレジットカード決済の仕組みです。
カード会社はお金を立て替える立場にあるので、クレジットカードを発行する際には「信頼できる人であるか」「返済能力があるか」を厳しくチェックします。
それはアメックスにおいても例外ではないのです。
ではなぜ、アメックスは作りやすいといわれているのでしょうか。
それはクレジットカード社会である海外のカード会社であることが理由だと考えられます。
現金支払いが主流の日本と異なり、海外では小口であってもクレジットカードで支払うことが日常的になっています。
極端な表現をすると、クレジットカードがなければ困ってしまう社会なので、発行審査についても独自のノウハウで発展してきたわけです。
つまりアメックスが審査をする際も、国内のカード会社とは異なる部分を重視している可能性が大です。
作りやすいという印象もそこから生まれているのでしょう。
アメックスがどのような審査をしているか考察する前に、まずは入会基準や必要書類がどうなっているか見ていきましょう。
アメックスの入会基準
アメックス公式サイトによれば、申込みできる人の入会基準は以下のようになっています。
- 20歳以上
- 定職がある方
- 個人向けカードなら年金受給者も申込み可
- パート・アルバイトの方は申込み不可
また本人確認のため、下記のいずれかを公的証明書類として提出することを求められます。
- 運転免許証
- 健康保険証
- 住民基本台帳カード
- マイナンバーカード
- 住民票の写し
- パスポート
- 特別永住者証明書
- 在留カード
これらから、入会基準を満たしている人物について、申込み書類の内容、本人確認書類の記載事項、信用情報機関に登録されている信用情報を照らし合わせて判断していると推測できます。
次は、アメックスで審査落ちしてしまった際の原因として考えられる点について考えてみます。
アメックスで審査落ちする原因として考えられる要素
アメックスで審査落ちする原因は、基本的に信用に関するものだと考えられます。
これは自分がカード会社の立場になって考えれば容易に想像がつくことです。
もし知らない人からお金を貸してくれと頼まれたとき、あなたは無条件で貸すことはしないはずです。
その人の評判や収入について調べ、確実に返してもらえるか判断するでしょう。
カード会社が行うことも本質的には同じです。
審査落ちしてしまうということは、カード会社を不安にさせる要因があるからなのです。
ここでは審査落ちする要因について、どのようなものが考えられるかを見ていきましょう。
個人属性が審査基準に満たない
そもそも申込者の属性が基準に満たなければ審査で落とされてしまいます。
ここでいう属性とは年収や職業のことです。
職業については先述したとおり、定職がある方や年金受給者が申込み可、パート・アルバイトの方は不可とアメックス公式サイトに明記されています。
年収については、いくらなら審査を通過するかの基準は公開されていません。
参考までに申込みした人に調査を行ってみると、年収300万円を境にして合否の明暗が分かれる傾向にあります。
また職業に関しても、正社員は審査通過率が高まり、派遣社員のような非正規雇用者は否決率が高まる傾向にあるようです。
興味深いのは専業主婦(主夫)のような立場の人で、本人の年収が0であっても配偶者の年収が高額であれば審査を通過するケースがあるようです。
このような情報から判断すると、アメックスはおそらく安定した収入があることを重視していると想像できます。
アメックスで審査落ちしないためには、まずは安定した収入を目指す必要があると思われます。
借金や滞納が多い
常識的に考えればわかることですが、借金や滞納が多いと審査通過は難しくなります。
借金が多い人は、現在問題なく返済していたとしても、新しくカードを発行することで将来的に返済不能となるリスクがあるからです。
滞納が多い人は返済不能な経済状態になりつつある(もしくはすでになっている)と判断されます。
借金や滞納の状況については信用情報機関に記録されており、カード会社はカード新規発行時の審査だけでなく、利用中であっても随時照会して問題がないかチェックしています。
カード申込み時には必ずといっていいほど、他社借入の件数と金額を自己申告するように求められますが、信用情報は必ずチェックされます。
審査通過を期待して虚偽申告することだけはやめましょう。
まったくカードを使ったことがない人も不利になる
スーパーホワイトという言葉をご存知でしょうか。
スーパーホワイトとは信用情報機関にローンやクレジットカード利用の履歴が登録されていない人を指していいます。
このスーパーホワイト属性も入会審査で不利になるといわれています。
スーパーホワイトが不利になる理由として、問題なく返済してくれる人物か判断できないということが考えられます。
信用情報には過去5年間の借金関連の記録が登録されています。
返済が滞ったネガティブな事実だけでなく、ちゃんと返済しているポジティブな事実も記録されます。
スーパーホワイト属性の人はこれらの記録がまったくないので、要注意人物か否かがわからないのです。
これが20代の若い人なら、あまり問題にはされないようです。
なぜなら、年齢的に初めてローンを組んだりカードを作ったりする世代なので、信用情報がなくても不自然ではないからです。
信用情報がないことに対して厳しく見られるのが30代以上の人たち。
この世代ではカードを持っていなかったとしても、自動車ローンやショッピングローンを組んだ経験があって当然と見なされます。
それなのに信用情報の記録がないということは、過去に自己破産や任意整理をした人物なのではないかという疑いに繋がるのです。
信用情報には、基本的に過去5年間の情報が記録されています。
自己破産などの金融事故を起こすとローンが組めなくなり、カードも使用できなくなります。
つまり、自己破産以降は情報が記録されるようなことはなくなり、5年経過した時点で信用情報の記録は「真っ白」になるのです。
これが「スーパーホワイトは審査で不利」といわれる理由で、金融事故を起こしていなくても怪しまれてしまうのです。
同じ時期に複数のカードを申込んでいる
短期間で複数社のカードに申し込みしていると、審査落ちしやすくなるといわれています。
収入や返済状況に問題となりそうな要素がないにも関わらず審査落ちしている場合は、同じ時期に複数のカードを申込んでいないか思い出してみましょう。
これは申込みブラックと呼ばれるケースです。
短期間で複数のカードを申し込んでいる人は、金銭的に困っている状況なのではないかと判断されてしまいます。
確実にカードを作りたいという人にとって、保険をかけるつもりで同時に数社へ申込んでいたとしても、カード会社の目で見れば回収不能予備軍に写ってしまうのです。
アメックスが加入している信用情報機関はCICと日本信用情報機構の2社です。CICではカードの申込み情報について、6ヶ月間記録を残すとしています。
つまり、同じCICを利用しているカード会社へ6ヶ月以内に申込んでいた場合は、多重申込をしていると見なされます。
審査落ちのリスクを少しでも減らしたいならば、他社も含めて申込みは半年に1度が限度と意識するようにしましょう。
初めてなのにゴールド以上のクラスに申込んでいる
初めてアメックスを作るというのに、グリーンカードではなくゴールドを申込んでいる方はいませんか。
ゴールドカードはいうまでもなく、発行カードの中では上位グレードとなる存在です。
審査もグリーンより厳しく、よほど高属性でないかぎり通過するのは難しいでしょう。
どうしてもゴールド以上のカードを手に入れたいのであれば、まずは一般カードであるグリーンから始め、こつこつと利用と返済を繰り返すことで信頼を積むのが早道だといえます。
申込み書類に不備があった
申込み書類へ記載した内容に不備があると審査で不利になると考えましょう。
たとえうっかりしたミスであっても、アメックス側で判断することはできません。
内容によっては虚偽申告をしたと受け取られかねませんので、記入は慎重に行うようにしてください。
本人確認や在籍確認ができなかった
クレジットカードを申し込むと、ほぼ間違いなく本人確認や在籍確認の電話がかかってきます。
これも申込み書類の正確性を裏付けるための作業で、勤務先について虚偽の申請を行っていないか確認しています。
1度くらいなら電話に出られなくても再度かかってくる電話で対応できれば問題ありませんが、何度も電話に出られない状況を繰り返してしまうと審査落ちの可能性を高めてしまいます。
営業で外回りが多い人だと、会社にかかってくる電話に出ることが難しいかもしれません。
その場合は会社でよく電話へ出る人に、アメックスから自分宛てに電話があることを伝えておくといいでしょう。
その人から「○○は営業で外出中です。戻ったら折返しお電話差し上げましょうか」といってもらうだけでも印象は良くなります。
次はアメックスに申し込む際押さえておきたい、審査落ちしないためのポイントについて考えていきましょう。
アメックスの審査落ち対策で重要なポイント
アメックスの審査落ちを可能な限り回避するため、押さえておくべき重要ポイントを以下にまとめました。
これらはアメックスだけでなく、一般的なクレジットカードの申込みで共通していえることです。
すべての要素で直接的な解決法があるわけではありませんが、知っておくべき情報も紹介しているので参考にしてみてください。
審査落ちに悩んでいるなら自分の信用情報をチェック
とくに審査落ちしてしまう心当たりがないのに否決されてしまう場合は、自分の信用情報がどうなっているかチェックしてみましょう。
直接信用情報を確認すれば、実際に問題となっている要素を知ることができます。
自分の中では済んだことになっているトラブルが情報として残っていることもあり、審査落ちの原因をある程度客観的に推測することができます。
信用情報機関に登録されている情報
申込情報 |
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クレジット情報 |
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利用記録 |
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このほか、各信用情報機関が独自に収集している情報もあります。
信用情報を開示してもらう方法
審査落ちする原因に心当たりがないという場合は、信用情報機関に情報の開示を求めてみましょう。
信用情報機関への照会はカード会社だけでなく、個人がすることも可能です。
多くの信用情報機関ではインターネット、郵送、窓口での情報開示を受け付けており、手数料を支払えば自分の信用情報を開示してもらうことができます。
これは伝聞による話ですが、まれに間違った情報や、過去のネガティブな情報が5年以上経過しているのに記載されたままになっていることもあるそうです。
そのようなケースで審査落ちしているのであれば情報を修正してもらわなければなりません。
信用情報の間違いを修正してもらうことは個人ではできず、間違えた情報を共有したカード会社に依頼しなければなりません。
間違いを証明できる資料を用意し、速やかに対応してもらえるようにお願いしましょう。
アメックスが登録している信用情報機関
アメックスは、CICと日本信用情報機構の2社に加入しているとホームページで明言しています。
もしアメックスでどうしても審査落ちする場合は、この両社に情報開示を求めて問題がないか確認するとよいでしょう。
また、過去にCICや日本信用情報機構に加入している他のカード会社で問題を起こしている場合は、アメックスの申込みもかなり厳しい状況になります。
その場合は信用情報が消去される5年経過後まで待つことが必要です。
カードの作り過ぎは審査落ちのリスクが高まる
すでに他社のクレジットカードを大量に持っていた場合、新規に申込むときの審査で不利になることがあります。
複数のクレジットカードを持っていても、まんべんなく利用する人はそう多くはいないでしょう。
カード会社としては、せっかく発行しても自社のカードを利用してもらえないことには利益になりません。
そのような人の会員情報を維持するコストを考えたら、発行しないメリットのほうが大きいと考えるのは自然の流れです。
また、クレジットカードのショッピング枠はキャッシングと異なり、法律で定められた総量規制の対象にはならないものの、割賦販売法による支払見込額が考慮されることは充分に考えられます。
支払見込額とは、法律で定められた生活維持費と日本信用情報機構に記録されている1年間のクレジット支払い額を年収から差し引いた9割の金額をいいます。
クレジットカードを持ちすぎていると日本信用情報機構に記録される年間支払い額も多くなるので、年収とのバランスで新規にカードを発行するわけにいかない状況に陥ることが考えられます。
クレジットカードを大量保有している人は、不要なカードを解約するなどしてからアメックスに申し込むとよいでしょう。
審査落ち後の再申込みは半年以上経ってからする
アメックスでは公式サイトの「よくあるご質問」で、再申し込みについて「以前お申し込みいただいた時点より6ヶ月以上経過していましたら、再度お申し込みいただけます。」と明言しています。
審査落ちしてしまっても、焦らず6ヶ月間待って再チャレンジしてみましょう。
もちろん審査通過率を少しでも上げるための努力をすることは忘れずに行ってください。
クレジットヒストリーを積むと有利になる
信用情報がブラックの人は当然として、スーパーホワイトでも審査が不利になることは先述したとおりです。
その対策として、現金派の人も普段から適度にカードを利用したり、低額のローンを組んだりしてクレジットヒストリーを積んでおきましょう。
最近ではコンビニエンスストアなどで小口の買い物をしてもカード決済ができますし、携帯電話会社の電話料金合算払いでスマートフォンを分割購入しても信用情報が登録されます。
無理をすることなくクレジットヒストリーを積む方法はいろいろあるので、日頃から自分にあった方法でクレジットヒストリーを重ねるように心がけてください。
最後は、これまでお伝えした内容を認識できた方におすすめしたい、アメックスグリーンについてお伝えいたします。
審査落ち対策ができたらアメックスグリーンに挑戦
アメックスに対して審査で好印象を与えるノウハウを理解できたら、申込んでみたいのがアメックスグリーンと呼ばれる一般グレードのカードです。
申込みの敷居の低さで作りやすいといわれているアメックスグリーンは、属性や信用情報に大きな問題がなければ、どなたにもおすすめできるクレジットカードです。
旅行ならアメックスと昔からいわれているほど旅行関連の付帯サービスが充実しているので、旅行が好きな人ならとくに大きなメリットを感じてもらえるでしょう。
旅行中や購入した商品のトラブルに対する補償も手厚く、とても頼りになります。
100円の利用で1ポイント貯まるポイントサービスは、提携航空会社のマイレージに交換できるほか、楽天ポイントやTポイントなど日頃利用しているポイントに交換することもできます。
初めてのクレジットカードを検討している人はもちろん、もう一枚クレジットカードを増やしたいと思っている人もぜひ申込んでみてください。
まとめ
アメックスは外資系なので、国内のカード会社とはクレジットカードに対する考え方も微妙に異なっているはずです。
その点で作りやすいという印象を受けますが、ビジネスである以上は厳しく審査されるのは当然という考えも必要です。
属性が悪いにもかかわらず、甘いだろうと気安く申し込むことはさらに信用情報を傷つける恐れがあることも忘れないでください。
今回は公開されている数少ない情報や一般常識の観点から審査落ち対策について探ってきましたが、これらは基本的にどのカード会社にも当てはまることばかりです。
一般的なクレジットカードで審査落ちに悩んでいる人もぜひ参考にしてみてください。