ANAのマイルを法人カードで貯めよう!おすすめクレジットカードを厳選
監修者:クレジットカード専門家 菊地崇仁
普段経費での支出が多い個人事業主や経営者の場合、「経費の支払いでマイルを貯められないだろうか」と考える人も多いと思います。
経費は個人での支出より金額も大きくなる傾向にあるので、経費をマイルにできたらお得ではありませんか。
マイルを効率的に貯めたい方には消費税が上がり、クレジットカードの還元率の上がるこのタイミングで、経費の支払いに法人カードを使用することをおすすめします。
今回の記事では、ANAのマイルが貯まる仕組みやおすすめの法人カードなどについて解説していきます。
記事を読むことで、法人カードでのANAマイルの貯め方を理解し、ANAマイルを貯めやすい法人カードを知ることができます。
この記事で一押しの法人カード
この記事の目次
ANA利用でマイルが貯まる
この章では、ANA利用でどのようにマイルが貯まるのかについて解説していきます。ANAマイルは、ANA便や提携航空会社の利用、ホテルやレストランなどANA系列のサービス利用で貯まります。貯まったマイルは特典航空券への充当や旅行代金などに利用可能です。
具体的に、どのように航空便の利用でマイルが貯まるのかやANAマイルの使い方、貯まる仕組みについて説明していきます。詳しく見ていきましょう。
ANAのフライトでマイルを貯められる
ANAのマイルは国内線・国際線・提携航空会社のフライトで飛行距離に応じたマイルが貯まります。チケットの種類やANAカードを持っているかどうかなどでマイルの貯まり方が異なります。
具体的には、ANA便のマイル積算条件は下記の通りです。
- 国内線・国際線フライトマイル=搭乗区間基本マイレージ×運賃種別ごとの積算率
運賃種別ごとの積算率:国内線50~150%、国際線30~150%
航空券の支払いをANAカードで行った場合は、カードの種類に合わせて10~50%の搭乗ボーナスマイルが付きます。
ANA inspiration of JAPAN | 提携航空会社
また、ユナイテッド航空などのスターアライアンス加盟航空会社やそのた提携航空会社の利用でもANAマイルが貯まります。詳しくは下記ページでご確認ください。
このように、ANAマイルはANAや提携航空会社のフライトで貯められます。特に長距離では一気に貯められるので、忘れずに貯めていきましょう。
ANAマイルの利用用途
貯まったANAマイルは、特典航空券をはじめとするANAのサービスで利用できます。普段あまりANAを使わない人でも、提携ポイントにも交換可能ですが、ANAのサービスで利用する方がお得です。
具体的な利用用途は下記の通りです。
- ANA国内線特典航空券(片道5,000マイル~、往復10,000マイル~)
- ANA国際線特典航空券(往復12,000マイル~)
- ANA国際線アップグレード特典
- 提携航空会社特典航空券
- スターアライアンスアップグレード特典
- ANA利用券への交換
- 提携パートナーホテルで使える各種クーポン券への交換
- 提携ポイント(スターバックスカード、楽天Edyなど)への交換 など
さらに詳しい情報は下記ページでご確認ください。
ANA inspiration of JAPAN | マイルを使う
航空券以外にも交換可能なサービスの種類がとても多く、飛行機に乗る機会が少ない人であっても有効活用できる点はANAマイルの大きなメリットです。
ANAマイレージが貯まる仕組み
ANAマイレージはフライトで貯めるのを基本として生まれたサービスです。海外旅行や出張などが多い人であれば有効期限内に使えますがそうでない人は期限切れになってしまうことも少なくないことから、現在ではフライト以外にも貯められる方法がいくつかあります。
具体的には下記のような方法です。
- 旅行やホテルなどANA系列のサービス利用
- ANAマイレージモール経由でのネットショッピング利用
- 提携店の利用
- 銀行の口座開設(新生銀行・スルガ銀行)
- ANAカードなどクレジットカードのポイント
- 提携ポイントからの交換(メトロポイント、nanacoポイントなど)
特に、クレジットカードでの支払いをANAカードに集約させ、日々の生活で使っていくことがたくさんANAマイルを貯めるための近道です。
この章では、ANA利用でどのようにマイルが貯まるかについて解説してきました。ANAマイルを貯める基本はフライトマイルですが、それ以外でも貯める方法がたくさんある点をおさえておきましょう。
次の章では、法人カードでANAマイルを貯める方法について解説していきます。
法人カードでもマイルは貯まる
ANAカードの法人カードでもマイルを貯められます。ただし、法人名義のカードであってもマイルは個人のものとして貯まる点はおさえておきましょう。
この章では、下記の点について解説していきます。
- 一般カードと法人カードのマイル獲得の違いについて
- 法人カードでマイルを貯めるメリットについて
- 法人カードでANAマイルを貯める方法について
詳しく見ていきましょう。
一般カードと法人カードのマイル獲得の違い
法人用カードで貯まるマイルも個人のマイルとして付与されます。法人カードで貯まるANAのマイルは、大きく分けるとフライトマイルとショッピングマイルです。
フライトマイルはANAカードの法人カードの場合、個人カードと同じようにカードのランクに応じたボーナスマイルが付きます。
入会・継続ボーナスマイル | 搭乗ボーナスマイル | |
---|---|---|
一般カード | 1,000マイル | 区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×10% |
ワイドカード ワイドゴールドカード ダイナースクラブカード |
2,000マイル | 区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×25% |
また、ANA法人カードの中でも何種類かのカードではショッピングマイルが付与されます。ANA法人カードの中でもVISA・MasterCardはショッピングで貯まったポイントのANAマイル移行ができないので注意が必要です。
さらに、アメックスなどANAカード以外の法人カードの中にはショッピングで貯まったポイントをANAマイルへ移行可能なものもあります。その際ビジネスカードと個人カードの名義が同じ人であることが必要です。
このように、法人用カードであっても一般カードと同じようにマイルは貯まりますが、個人のマイルとして貯まる点をおさえておきましょう。
法人カードでマイルを貯めるメリット
法人カードでマイルを貯める最大のメリットは、個人カードに比べて利用額が大きくマイルが貯まりやすい点にあります。基本的に経費の支払いに使うカードなので、一個人が使う金額より高額になる傾向があるからです。
ただし、いくら支払いが高額であってもマイルの付与率や交換率が低くてはメリットが少なくなってしまいます。また、ANAダイナースコーポレートカードのように交換率は高くても年会費が高いカードもあります。
法人カードでANAマイルを貯めるのであれば、できるだけ年会費を抑えつつポイント還元率やマイルへの交換率、マイル付与率が高いカードを選ぶのがいいでしょう。
法人カードでANAマイルを貯める方法
法人カードでANAマイルを貯めるには、「ANAマイルが貯まるカード」または「ポイントをANAマイルに移行可能なカード」で支払いをすることが条件です。マイルの移行には、クレジットカードとANAマイレージカードの名義人が同じである必要があります。
具体的には、下記のようなカードで貯められます。
ANAマイルが貯まるカード | ANA JCB法人カード ANAダイナースコーポレートカード |
---|---|
ポイントをANAマイルに移行可能なカード | アメリカン ・エキスプレス・ビジネス・カード EX Gold for Biz M 楽天ビジネスカード など |
このように、ANAマイレージカードと同一名義の法人カードであれば、ANAマイルを貯められます。年会費や還元率、付帯サービスなどはカードの種類などによって異なるので、有利なものを選ぶようにしましょう。
この章では、法人カードでどのようにマイルが貯まるのかについて解説してきました。種類は限られていますが、法人カードでもANAマイルを貯められるカードはいくつかあります。年会費やマイルへの交換率などから自分にとってメリットが大きいものを選ぶといいでしょう。
次の章では、ANAマイルが貯まる法人カードの中でおすすめの国際ブランドについて解説していきます。
おすすめの国際ブランド
ANAマイルが貯まる法人カードの中でおすすめの国際ブランドは、何を優先するのかによって異なります。年会費を抑えたい人、マイルが貯まりやすいカードがいい人、付帯サービスを優先したい人など求める内容によっておすすめのカードが異なるからです。
この章では、国際ブランドごとのマイル還元率や付帯サービス等を比較し、個人事業主におすすめの国際ブランドをピックアップしていきます。
マイルの還元率の比較
法人カードのマイル還元率は、カードの種類や国際ブランドによって異なります。国際ブランドが同じであっても発行会社が異なるとマイル還元率も異なる場合があります。
ANA JCB法人カード (普通カード・ワイドカードは年間移行手数料5,000円(税別)) |
1% | |
---|---|---|
ANAダイナースコーポレートカード | 1% | |
アメリカン ・エキスプレス・ビジネス・カード | メンバーシップ・リワード・プラスに登録済み | 1% |
メンバーシップ・リワード・プラスに未登録 | 0.5% | |
オリコ EX Gold for Biz M | 0.3% | |
楽天ビジネスカード | 0.5% | |
三井住友forOwners | 0.3% |
このように法人カードのANAマイル還元率は、カードの種類によって0.3~1.0%と幅があります。付帯サービスの違いもあるので、次の項で比較していきます。
付帯サービスで比較
法人カードの付帯サービスは、発行会社やカードのランクごとに内容が少しずつ異なります。付帯サービスは、会社や個人事業主が作るクレジットカードなので、ビジネスに役立つ付帯サービスが中心で、ランクが上がるごとに内容が充実していきます。
例えばANA法人カードの場合、普通カード・ワイドカードでは海外旅行傷害保険のみ付帯していますが、ワイドゴールドカードでは国内・海外旅行傷害保険が自動付帯しています。
また、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードなどのように、福利厚生のサービスが付帯しているカードもあるのが法人カードの特徴の一つです。ゴールドカード以上で付帯していることが多く、従業員への福利厚生を充実させたい企業におすすめといえるでしょう。
このように、法人カードだから充実している付帯サービス、控えめな付帯サービス両方あります。どのような使い方が多いのかでメリットが大きいカードを選ぶといいでしょう。
個人事業主におすすめの国際ブランド
個人事業主におすすめの国際ブランドは、カードの使用が国内・海外どちらが多いのかで異なります。特に、国内であればほとんどのお店で使えるJCBは、海外ではまだまだ使えない場合が多いからです。
国内使用が中心であれば、VISA・JCB・MasterCard・AMEX・DinersClubであればほとんどの場合特に問題ありませんが、海外に行く機会がある人であればVISAまたはMasterCardにしておくのがいいでしょう。
この章では、おすすめの国際ブランドについて解説してきました。どこで支払いをすることが多いのかを考えて国際ブランドを選ぶのがいいでしょう。
次の章では、マイルが貯まるおすすめの法人カードを紹介していきます。
マイルが貯まるおすすめの法人カード
この章では、法人カードの中でもANAマイルが貯まるおすすめのカードを紹介していきます。何を優先するのかで、どのカードを選ぶべきなのかが異なります。
今回は、下記の2点に注目しておすすめの法人カードをピックアップします。
- 高還元率のカード
- 年会費無料のカード
一緒に見ていきましょう。
還元率で選ぶおすすめの法人カード
高還元率でANAマイルが付くカードを使いたい人におすすめのカードをピックアップします。毎月の支出が大きい人であれば、多少年会費を支払っても還元率が大きいカードを使った方がお得だからです。
ここでは、下記のカードを紹介します。
詳しく見ていきましょう。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードは年会費が少し高い分、豊富なサービスを受けられる法人カードです。
交換可能なマイルの種類も多く、複数種類のマイルを貯めている人にもおすすめといえるでしょう。カード所持における諸費用は下記の通りです。
- 年会費31,000円(税別)、使用者追加1名様ごとに12,000円(税別)
- 100円利用ごとにメンバーシップリワード1ポイント貯まる
- 貯まったポイントはメンバーシップ・リワード・プラスへ登録すると1,000ポイント=1,000マイルで交換可能(年間参加費3,000円(税別))
- 未登録の場合2,000ポイント=1,000マイル
- デルタ航空など合計15航空会社のマイルへ移行可能
- ETCカード年会費500円(税別)
付帯サービスの一部をピックアップします。
- 空港ラウンジの利用
- 最高1億円の海外旅行傷害保険
- 無料ポーターサービス
- キャンセル・プロテクション
- 返品補償
- ゴルフ関連サービス
- ライフサポート・サービス「クラブオフ」
経費の支払いでマイルが貯まりやすいだけでなく付帯サービスも充実しています。カードを使って従業員への福利厚生も充実させたい経営者の人におすすめです。
ANA JCB法人カード一般カード
ANA JCB法人カード一般カードは、一般カードでもマイル還元率1.0%と高還元率のカードです。カード所持における諸費用は下記の通りです。
- 初年度年会費無料
- 2年目以降2,250円(税別)、使用者追加1名様ごとに750円(税別)
- 年間マイル移行手数料5,000円(税別)でOki Dokiポイント1ポイント=10マイルとして移行可能
- ETCカード無料
さらに、下記のような付帯サービスがあります。
- ETCカード発行枚数制限なし(審査あり)
- 会計・経理作業を効率化
- 社員旅行・福利厚生サービス など
年会費の負担を抑えて高いマイル還元率を実現できるので、カード利用に重きを置きたい経営者の人におすすめです。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは、ランクとしてはプラチナカードであるにも関わらず、ゴールドカード並の年会費で持つことが出来るカードです。
- 年会費20,000(税別)(※)
- 使用者追加1名様ごと(追加カード1枚ごと)に3,000円(税別)
- SAISON MILE CLUBに登録(無料)すると、利用額1,000円=10マイルとして自動的に還元
- ETCカード無料
※年間200万円以上のショッピング利用で次年度年会費が10,000円になります。
さらに、下記のような付帯サービスがあります。
- 24時間365日対応のコンシェルジュサービス
- 海外:最高1億円、国内:最高5,000万円の旅行傷害保険
- プライオリティ・パス
ゴールドカード並みの年会費で、プラチナカードの優待や特典を受けることが出来るため、マイルだけでなく特典の充実度も求める方に適したカードです。
年会費無料のおすすめの法人カード
ANAマイルが貯まる法人カードの中で、カード年会費が無料のカードは限られています。
三井住友forOwners(クラシック)は、下記の条件付きで年会費無料になるカードです。
- 初年度無料、2年目以降1,250円(税別)
- 「マイ・ペイすリボ」を申し込むと無料
下記のような付帯サービスが付いています。
- ETCカード条件付きで年会費無料
- ショッピング補償100万円
- VISAカードのポイントプログラムであるワールドプレゼントポイントが1,000円利用ごとに1ポイント付く。
- マイル還元率0.3%(1ポイント=3マイル)
- 福利厚生代行サービス(有料)
マイル還元率は低いものの、年会費無料でANAマイルを貯められます。カード年会費を払いたくない経営者の人におすすめです。
この章では、マイルが貯まるおすすめの法人カードを紹介してきました。年会費の安さ優先か、サービスの充実を優先させるのかなどで判断し、自身にメリットが大きいカードを選ぶようにしましょう。
まとめ
この記事では、ANAのマイルが貯まる法人カードを紹介してきました。
少しマイル還元率は低いものの年会費無料で持てるカードもあれば、年会費が有料でマイル還元率が高いカードもあります。
年会費、付帯サービス、マイルへの交換率など何を優先するのかをはっきりさせて、自身に合う法人カードを使いこなしましょう。経費の支払いでANAマイルを貯めてアップグレードなどに使い、快適な出張や旅行に役立てましょう。
- 監修者:クレジットカード専門家 菊地崇仁
-
約80枚のクレジットカードを保有し、約130万円の年会費を支払っている。 一般カードからプラチナカード等のプレミアムカードを実際に保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。すべてのカードを利用し、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中。