ビジネスの心強い相棒!法人ゴールドカードの賢い選び方とおすすめカード5選
監修者:クレジットカード専門家 菊地崇仁
ビジネスに役立つ法人ゴールドカードが欲しいけれど、どう選べばよいかわからないという経営者・個人事業主の方は多いのではないでしょうか。
また、一般・プラチナグレードの法人カードとの違いも気になるところだと思います。
そこで今回は、法人ゴールドカードの特徴や選び方のポイントについて詳しく解説していきます。法人ゴールドカードの審査の難易度やおすすめのカードもご紹介するので、この記事を読めばどのようなカードを選ぶといいか判断しやすくなるはずです。
ぜひ最後までチェックして、ビジネスシーンに重宝する法人ゴールドカード選びの参考にしてください。
この記事の目次
- 法人カードはゴールドがよい?一般・プラチナとの違いと審査基準
- 法人カードは3つのグレードから選べる
- 新規法人でも入会可能な法人ゴールドカードもある
- 法人ゴールドカード選びで重視したい6つのポイント
- ステータス性・信頼性が感じられる
- 実務に役立つサービスが充実している
- 安心かつ快適に出張に行ける
- ポイントやマイルが貯められる
- 接待に便利なサービスが付帯している
- 初年度年会費無料で経費削減ができる
- ハイスペックでお得なおすすめ法人ゴールドカード5選
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
- 三井住友ビジネスカード for Ownersゴールド
- オリコEX Gold for Biz
- JCBゴールド法人カード
- 楽天ビジネスカード
- まとめ
法人カードはゴールドがよい?一般・プラチナとの違いと審査基準
法人カードを選ぶ際に、基礎知識として知っておきたいのはカードのグレードです。ゴールドカードの選び方についてみていく前に、まずは法人カードのグレードごとの特徴やゴールドカードの審査基準についてチェックしましょう。
- クレジットカード専門家 菊地崇仁 解説
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法人カードはできるだけステータスの高いカードを申し込むのがおすすめです。
高額の年会費も税理士への相談等により経費に落とす事ができるため、個人で高額な年会費のカードを持つのとは違います。法人向けのゴールドカードには国内線空港ラウンジを利用できる特典や福利厚生サービスを利用できる特典などが付帯している場合が多いです。
大企業の場合は会社の保養所など、福利厚生も充実していますが、設立して間もない会社で福利厚生サービスを充実させるのは大変です。そんなときにクレジットカードに付帯する福利厚生サービスを従業員に利用してもらうことで、やる気に繋げることもできます。
テーマパークの割引や宿泊施設、レストランなどの割引特典などがあります。法人カードというと、経費精算のためと考える方も多いのですが、経費処理を楽にするだけでなく、様々な特典を格安で利用できるための物と考えると良いでしょう。
なお、プラチナカードを申し込んでみるのもおすすめです。プラチナカードの場合はコンシェルジュデスクも利用でき、出張手配、接待のレストラン手配、お花の手配など、電話1本で対応してくれます。
法人カードは3つのグレードから選べる
法人カードには以下の3つのグレードがあります。
- 一般(スタンダード)
- ゴールド
- プラチナ
法人ゴールドカードはスタンダードな一般法人カードのワンランク上のカードという位置づけです。また、法人カードには個人カードのようにブラックカードはないため、プラチナカードが最高グレードとなっています。
同じグレードでも、年会費や付帯サービスはカードによって異なりますが、違いをつかむために一般・ゴールド・プラチナの大まかな特徴をお伝えします。
なるべく低コストに抑えたい場合は一般カード
なるべくコストをかけずに法人カードを保有したい場合は、一般カードがおすすめです。
最もスタンダードな一般カードは年会費5,000円以下がほとんどで、1,000〜2,000円程度と格安のものも多いです。中には年会費無料とコストをかけずに保有できるカードもあります。
ただ年会費が安い分、ゴールドやプラチナと比べると利用限度額が100万円以下で保険やポイントサービスがないなど、利用できる付帯サービスや特典は限定的です。
使い勝手やステータス性よりも経費削減を重視したい方は、一般グレードの法人カードを選びましょう。
実用性が高くコスパを求めるならゴールドカード
クレジットカードとしての基本性能だけではなく、ビジネスにも役立つサービス・特典、付帯保険も充実していて、なおかつコスパも重視したい場合はゴールドカードが最適です。
法人ゴールドカードの年会費は10,000円〜30,000円程度が相場で、一般カードに比べると高いのですが、その分ワンランク上のサービスが付帯しています。空港ラウンジが無料で利用できるサービスをはじめ、有名レストランやホテルの優待割引サービス、ゴールド専用コールセンターなど、出張や接待にも重宝するサービスが豊富です。
サービスをしっかり活用すれば年会費分の元は十分にとれるため、コスパという点でも優れています。
抜群のステータス性と格上サービスを享受できるプラチナカード
ステータスもサービスも最高ランクの法人カードが欲しい場合はプラチナカードを目指しましょう。年会費は30,000円〜50,000円程度ですが、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードのように、20,000円(税別)のものもあれば、10万円を超える法人プラチナカードもあります。
プラチナともなると付帯サービスの質や保険商品ラインアップなどはゴールドをさらに上回ります。世界中のVIPクラス用空港ラウンジが無料で使えるプライオリティ・パスや、高級レストランのコース料理が1名分無料になる特典など特別感が味わえるものばかり。
プラチナ専用のコンシェルジュサービスでは、飛行機やホテル、コンサートチケットの手配など24時間365日きめ細やかに対応してもらえます。
ただ、いきなり法人プラチナカードに入会するのは難しいため、まずは法人ゴールドカードで実績を積むことをおすすめします。
新規法人でも入会可能な法人ゴールドカードもある
法人ゴールドカードはステータス性が高いため「審査のハードルが高いのでは?」と思われるかもしれませんが、まだ実績の浅い新規法人や個人事業主でも入会できる可能性があります。
もちろん、一般カードよりスペックが高いため、どんな人でも入会できるわけではありません。でも、申込時に決算書の提出が不要など、審査があまり厳しくないカードを選べば創業したばかりだとしても入会できる可能性はアップします。
傾向としては、法人のみを対象としたカードより、個人事業主も対象とした法人カードの方が審査の難易度は低めです。
審査基準は個人カードと異なる
法人カードの審査でチェックされる項目や基準は、個人カードとは異なる場合があります。
個人カードだと主に申込者本人の信用情報が重視されますが、法人カードの場合は会社の設立期間や財務状況がチェックされることも多いです。例えば、「会社を設立して3年以上経過している」「黒字決算が2期以上続いている」といった基準をクリアしないと審査落ちすることもあるのです。
また、法人として登記されていることを示す登記簿謄本などの提出を求められるところも個人カードとの違いです。ただ、ワンランク上の法人ゴールドカードでも、代表者の本人確認書類のみで申込めるカードも存在するため、審査が不安な方にも保有するチャンスはあります。
この章では、法人カードのグレードごとの特徴や法人ゴールドカードの審査についてみてきました。次章では、法人ゴールドカードを選ぶ際にチェックしたい6つのポイントをご紹介します。
法人ゴールドカード選びで重視したい6つのポイント
多種多様な法人ゴールドカードの中から最適な1枚を選びたいときは、これからご紹介する6つのポイントをチェックしましょう。
ステータス性・信頼性が感じられる
法人ゴールドカードを選ぶ際に、まずチェックしたいのはステータス性や信頼性についてです。法人カードは会社の格にも関わるため、せっかくゴールドカードを持つのなら、それなりにステータス性が高いカードを選びましょう。
ステータス性はカードに付帯する国際ブランドの影響が大きいです。主要な国際ブランドのうち、加盟店数が多いのはVISAやMasterCardですが、ステータス性という点では、1人あたりの年間利用額が高く優良顧客の多いアメックスやダイナースに軍配が上がります。
ステータス性の高い法人ゴールドカードを持っていれば、取引先との会食の支払い時に出しても恥ずかしくないですし、むしろ会社のイメージや経営者の信用性を高める作用が期待できます。
実務に役立つサービスが充実している
社長や社員の経費支払いを法人カードに集約することで一連の会計処理の流れを簡素化することができます。さらにゴールドカードになれば、ビジネスの効率化アップや経費削減など、実務に役立つサービスや特典がしっかり付帯しているかどうかも重要なチェックポイントになります。
経費管理が簡単にできるツールが無料で使えたり、事務用品や宅配サービスを優待価格で利用できたりするなど、実用性に優れたサービスが充実していれば法人カードとしての使い勝手も向上します。
また、カードによっては市場動向や企業情報の調査代行サービスやビジネスの相談ができるコンサルティングサービスが付帯しているものもあります。こうしたサービスが利用できれば、ビジネスの新規開拓などにも役立つでしょう。
安心かつ快適に出張に行ける
ビジネス交渉や現地視察などで出張に行く機会が多い場合は、付帯旅行傷害保険や空港ラウンジサービスが充実している法人ゴールドカードを選びましょう。
一般的なゴールドカードの旅行傷害保険の補償額は最高5,000万円ですが、中には1億円と高額補償のものも。手厚い保険が付帯していると、出張先で事故や病気などトラブルに見舞われたときでも心強いです。
ラウンジ以外の空港関連サービスも要チェック
多くのゴールドカードには国内の主要28空港ラウンジが利用できるサービスが付帯していますが、それ以外の空港関連サービスに差がある場合があります。
例えば、スーツケースを空港から自宅まで無料で配送してもらえる手荷物サービスや、空港送迎サービスなどが付帯していれば、国内外の出張がより快適になります。
また、空港ラウンジサービスは通常は会員のみ対象ですが、同伴者1名も無料で利用できるカードなら、同僚や部下と一緒に出張に行く場合に便利です。
ポイントやマイルが貯められる
ポイントを貯めてマイルや提携ポイントに移行することもできるので、せっかく使い勝手のよい法人ゴールドカードを持つのであれば、還元率も高めのカードにした方がお得です。
一般的な法人カードのポイント還元率は0.5%程度と低めですが、法人ゴールドカードの中には利用額に応じて1%超えになるカードも存在します。カード利用分をマイルに還元して出張費用を削減するなど有効活用しましょう。
接待に便利なサービスが付帯している
取引先との会食・接待にも重宝するサービスが付帯しているかどうかもぜひチェックしておきましょう。
例えば、提携レストランでの食事代が20%割引になる特典や、高級レストランのコース料理が1名分無料になる特典が付帯していれば、コストを抑えながら質の高い接待を提供することができます。
また、ゴールド専用のきめ細かなコンシェルジュサービスが付帯していれば、急な会食でも希望に応じて飲食店の予約などの手配をしてもらえるので大変便利です。
初年度年会費無料で経費削減ができる
コスパが高めのゴールドカードにも関わらず、オンラインでの入会等で年会費が初年度無料になるカードがあります。
中にはステータス性の高いものや、上質のサービスが付帯されているメリットが大きいカードもあるため、一度お試しで体験し継続を検討するのもよいかもしれません。
さらに、初年度だけでなく永年無料で持つことのできるゴールドカードもありますので、詳しくはこちらの記事で、ぜひご確認ください。
この章では、法人ゴールドカードを選ぶ際のチェックポイントを確認しました。最後の章では、数ある法人ゴールドカードの中でも特におすすめの5枚を厳選してご紹介します。
ハイスペックでお得なおすすめ法人ゴールドカード5選
ハイレベルな付帯サービス・特典が付帯していて、特に使い勝手のよい法人ゴールドカードは以下の5枚です。
下記カード発行元5社に関しては、「キャッシュレス・消費者還元事業」の登録事業者のため、2019年10月1日の消費税率引上後9カ月間、対象店舗でカードを利用して買物をすると、利用金額に応じてポイント還元等各社でおトクな施策を実施する予定です。
商品購入や経費支払いなどの消費税増税対策として、下記カードを検討するのも1つの手といえるでしょう。
では概要を説明していきます。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
アメックスのビジネスゴールドカードは、ステータス性の高さはもちろん、以下のような格上サービスが付帯しています。
- 無料の空港ラウンジサービスや手荷物宅配サービス
- 希望の予算・人数・エリアに応じた飲食店を予約してもらえる「ビジネス・ダイニングbyぐるなび」
- 企業情報や市場動向を入手できるビジネス情報サービス「ジー・サーチ」の年会費が無料
- 健康管理の相談や医療機関を紹介してもらえる「ヘルスケア無料電話相談」
- 国内外のホテル、海外航空券、レンタカーの予約が可能な「オンライン旅行予約サイト」
- ポイントを500以上のアイテムや各種商品券、Eクーポンへの交換が可能
※利用時はオンラインサービスへの登録・サービスログインが必要です。
前章でご紹介した選び方のポイントをほぼ網羅しているため、この法人ゴールドカードを持っていれば間違いなしといえるでしょう。
しかも、上記からお申込の場合は、初年度年会費31,000円(税別)が無料になります。
三井住友ビジネスカード for Ownersゴールド
銀行が発行している法人カードということで安心感のある三井住友カード。法人代表者・個人事業主向けの法人カードで、トラベルサービスも充実した以下のような特徴があります。
- 国内の主要空港ラウンジが無料で利用できる
- 東海道新幹線(東京〜新大阪間)のネット予約・チケットレスサービスが利用できる「プラスEXサービス」
- 事務用品や宅配サービスなどが優待価格になる「ビジネスサポートサービス」
- キャッシング機能が付帯している
老舗の三井住友カードなので安心感がありますし、登記簿謄本や決済書の提出が不要なのでスタートアップ企業にもおすすめです。
オリコEX Gold for Biz
オリコカードの法人ゴールドカードで、法人代表者向けのタイプMと個人事業主向けのタイプSがあります。ゴールドカードでありながら年会費は2,000円(税別)と格安なので、コストを抑えたい場合におすすめです。
- 国内の主要空港ラウンジが無料で利用できる
- ビジネスに役立つ優待サービス「Mastercardビジネスアシスト」または「Visaビジネスオファー」
- 有名レストランの食事代金1名分が無料になる「招待日和」
- 多彩な福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」
- 入会申込書と本人確認書類のみで入会申し込みが可能
(タイプSは所得証明書の提出が必要になる場合がある) - 法人カードでは珍しい1回払い、2回払い、据置一括払い、分割払い、リボ払い等が可能
アメックスなどと比べるとステータス性は見劣りしますが、使い勝手がよくコスパに優れた1枚です。
JCBゴールド法人カード
唯一の国産ブランドJCBが発行する法人ゴールドカードで、以下のようなサービスが利用可能です。
- 国内の主要空港ラウンジが無料で利用できる
- 海外旅行傷害保険が最高1億円までという充実した補償内容
(国内旅行傷害保険は最高5,000万円) - 飛行機が遅れたときに宿泊代や食事代が補償される国内・海外航空機遅延保険が付帯
- 本カードにて購入した品物の破損や盗難などの損害発生時には購入日から90日間補償
(限度額有) - 提携店舗で利用すると飲食代が割引になる「JCBゴールドグルメ優待サービス」
- 医療や介護、育児などの24時間無料電話相談「ドクターダイレクト24」
保険が充実しているのが特徴で、出張が多い会社に重宝しそうです。
楽天ビジネスカード
楽天カード唯一の法人カードで年会費2,000円(税別)と格安ですが、個人向けの楽天プレミアムカード(年会費税別10,000円)とセットで発行する必要があります。
- 世界中の空港ラウンジが無料で利用できる「プライオリティ・パス」
- 事務用品やレンタル会議室などが優待価格になる「Visaビジネスオファー」
- 人気レストランのコース料理などが割引になる「Visaビジネスグルメオファー」
- 楽天市場でショッピングをするとポイントが最大5倍に
ゴールドランクでプライオリティ・パスが付帯するのは希少性が高く、海外出張が多い方におすすめです。
まとめ
法人ゴールドカードについて、ポイントをおさらいしましょう。
- 法人ゴールドカードはビジネス面でも実用性が高く、コスパにも優れている
- 設立したばかりの会社や個人事業主でも入会可能な法人ゴールドカードもある
- ステータス性・信頼性が高く、なおかつ出張や接待などにも役立つサービスが充実した法人ゴールドカードがおすすめ
法人ゴールドカードはニーズが高いため多彩な券種がありますが、ご紹介した5つのポイントを意識すれば絞り込みやすくなるはずです。年会費が高いと感じても、サービスや特典をフル活用すればコスト以上の価値が得られます。
初年度年会費を無料にしているカードもありますので一度体験して確かめてみるなど、ご自身の会社や実務にマッチした1枚を選んでビジネスに役立てましょう。
- 監修者:クレジットカード専門家 菊地崇仁
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約80枚のクレジットカードを保有し、約130万円の年会費を支払っている。 一般カードからプラチナカード等のプレミアムカードを実際に保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。すべてのカードを利用し、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中。