大学生の生活費を詳しく紹介&クレジットカードで生活費節約術3選
監修者:ファイナンシャルプランナー 加藤桂子
大学生活には授業料などの学費以外にも生活費がかかります。特に実家から離れて一人暮らしをする場合の生活費はいくらかかるのか、不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
大学生の生活費はいくらくらいかかるのかだけでなく、仕送りの平均額や入学から卒業までにかかる総額、大学生が生活費を賢く節約できる方法について知りたいと思いませんか?
今回は、大学生の生活費について平均的にどのくらいかかっているのかを調べて、月単位と年単位に分けてご紹介します。
また、クレジットカードを上手に利用して生活費を節約する方法についても説明しますので是非参考にしてみてください。
これで大学生活の生活費に不安を抱える学生が、生活費にいくらかかるのかや生活費を節約する方法ついて知り、生活費の助けになるアルバイトやクレジットカードにはどのようなものがあるのかを知ることができるようになります。
この記事の目次
大学生の生活費(月額)と主要な内訳
大学生の生活費(月額)と主要な内訳を、一人暮らしをする「下宿生」と実家から通う「自宅生」に分けて解説していきます。
下宿生の生活費は月額約12万円
一人暮らしをする下宿生の生活費は1か月で約12万円かかります。 生活費の内訳と仕送りの額はいくらくらいなのでしょうか?さらに詳しく見ていきましょう。
生活費ベスト3は「住居費・食費・貯金」
下宿生の生活費ベスト3は「住居費・食費・貯金」です。
もっとも多くかかる費用が「住居費」で、毎月約5万円かかるのが一般的です。学生寮や地方に住む場合ならもう少し安くなりますが、都内に住む場合はもう少し多く見積もっておいたほうがいいでしょう。
2番目に多い「食費」は毎月2万5千円程度となっており、1日あたり約850円程度という計算になります。学食や自炊で上手にやりくりしている状況を窺い知ることができます。
そして3番目の「貯金」は毎月1万3千円程度となっており、サークル合宿や免許取得費用に充てるなど、学業以外の特別な支出に備えている学生が多いということが分かりました。
他には、交通費や教養娯楽費、電話代などがかかり、1ヶ月合計で12万円の生活費がかかります。
主な収入源は仕送り:平均額は7万円前後
下宿生の主な収入源となる仕送りは、平均7万円前後という金額になっています。
生活費のメインを占める「住居費」と「食費」だけで7万円以上かかる計算となるため、それ以外の光熱費や娯楽費などは学生がアルバイトで稼ぐというのが現状です。
自宅生の生活費は月額約1万円
自宅生の生活費は、月額約1万円です。実家で家族と一緒に暮らすため、家賃や光熱費を支払う必要がない分、下宿生よりも安くなっていることが分かります。
自宅生の生活費の内訳はどのようになっているのか、アルバイトによっていくらくらいの収入を得ているのかを確認していきましょう。
生活費ベスト3は「食費・交通費・交際費」
自宅生の生活費ベスト3は「食費・交通費・交際費」です。
自宅から通っているため家賃や光熱費はかからない反面、大学までの交通費や昼食代は自分で負担している自宅生が多くなっています。そして交際費を合わせると合計で毎月1万円程度がかかっています。
主な収入源はアルバイト:平均額は約3万円
自宅生の主な収入源であるアルバイトですが、平均額は月収約3万円となっています。
学業やサークルを優先するため、週末や平日夕方しかアルバイトをする時間がないという状況を考えると、だいたい毎月3万円くらいのアルバイト収入が一般的です。生活費が約1万円程度しかかからないので、余った費用はすべて貯金等に回すことができます。
夏休みや冬休みなどの長期休暇を利用してリゾートバイトなどをすれば、留学や資格取得に必要な費用を効率よく稼ぐことも可能です。
ここまで、大学生の生活費(月額)と主要な内訳を、下宿生と自宅生に分けてご紹介しました。一般的な金額が分かると、漠然とした不安感が解消されるのではないでしょうか。そして、下宿生も自宅生も「食費」が大きな割合を占めていることが分かりました。
後述する「生活費を節約する方法」の中で食費を抑える方法をご紹介していますが、まずはその前に大学の入学から卒業までにかかる概算を確認しておきましょう。
大学の入学から卒業までにかかるお金
大学の入学から卒業までにかかるお金を下表でまとめました。
自宅 | 自宅外(下宿・寮・その他) | |||||
学費 | 生活費 | 生活費 | 学費 | 生活費 | 生活費 | |
国立大学 | 約210万円 | 約40万円 | 約250万円 | 約210万円 | 約600万円 | 約810万円 |
公立大学 | 約210万円 | 約40万円 | 約250万円 | 約210万円 | 約600万円 | 約810万円 |
私立大学(文系) | 約360万円 | 約40万円 | 約400万円 | 約360万円 | 約600万円 | 約960万円 |
私立大学(理系) | 約500万円 | 約40万円 | 約540万円 | 約500万円 | 約600万円 | 約1,100万円 |
学費(授業料)と生活費を合わせた総額にすると、最低でもこれくらいの費用がかかる計算になります。
これ以外にも、
- 入学金
- 自動車運転免許取得費用
- サークルやゼミの合宿費用
- 留学費用
- 実習費
などがかかることを考えると、生活費を節約する方法を知らなければ確実に家計を圧迫することになります。
それでは次に、大学生なら絶対に知っておきたい「生活費を節約する方法」についてお伝えしていきます。これを知っておけば、生活費を賢く節約できるようになります。
生活費を節約する方法
大学生の節約費を節約する方法として、
- 一人暮らしなら家賃の安い物件をさがす
- 食費をおさえる
- クレジットカードを利用する
という3つの方法があります。
それぞれの具体的な方法を解説していきます。生活費を抑えながら充実した大学生活を送りたい人は必見です!
一人暮らしなら家賃の安い物件をさがす
実家から離れて一人暮らしをするなら家賃の安い物件をさがすのが基本です。
家賃の安い物件の特徴には、
- 大学の学生寮
- 駅から離れている
- 間取りが1Rや1DK
- ユニットバス
- 敷金や礼金、仲介手数料が0円
- 1階に位置する部屋
などがあります。これらの条件に絞って物件を探してみると家賃の安い物件に遭遇する確率が高くなりますが、やはり住居としての条件は悪くなります。
あまりにも住環境が劣悪だと健康面や精神面に支障を与えることがあるため、再び物件探しをしなければならないことも考えられます。
そうなると引っ越し費用や初期費用が新たにかかることになるため、余計な支出が増えてしまい本末転倒です。
「大学に合格してからすぐに部屋を決めなければならない」という状況になった場合などは、マンスリーマンションを活用する方法をおすすめします。
家具や家電が備え付けられている物件を探せば、とりあえず新生活を始めることができます。入学後に落ち着いて物件を探せば、初期費用を必要最小限に抑えることができるでしょう。
また、大学の近くに住んで交通費をかけないというのも一つの手です。交通費がかからないと考えることができれば、多少家賃が高い物件のほうがトータルでお得ということもあります。
ただし、あまりにも家賃の安い物件は曰く付きの「事故物件」の可能性もあります。
不動産仲介会社の担当者から本当のことを聞きだすのは難しい場合もあるので、できれば契約する前に周辺の住民や同じ集合住宅に住んでいる人から詳しい話を聞いてみるようにしましょう。
食費をおさえる
生活費を節約するためには「食費をおさえる」方法が有効です。
これは食べずに我慢するということではなく、コンビニやファーストフード店の利用頻度を減らしてみましょうということです。
コンビニやファーストフード店以外で食事をする手段としては、
- 自炊する
- 学食を利用する
- まかないのある店でアルバイトをする
という方法があります。
クックパッドなどの料理検索アプリを活用すれば、食材名を入れるだけですぐにできる料理がいくつも表示されるので、料理が苦手な人でも気軽に自炊に挑戦することができます。
自炊する時間のない試験前は学食を利用し、週末はまかないのある店でアルバイトをするというように、食費をおさえる方法をすべて活用してみてはいかがでしょう。
そうすることで、下宿生も自宅生も効率よく食費を節約できるようになります。
クレジットカードを利用して割引やポイント
大学生の生活費を抑えるために知っておきたいのが、クレジットカード払いによる割引優遇やポイントを貯める方法です。
クレジットカードを活用した具体的な方法をお伝えします。
公共料金は割引が適用される支払い方法を活用
生活するために必ず支払わなければならない電気やガス、水道などの公共料金は、割引が適用される支払い方法を活用しましょう。
例えば電気代なら払込票と現金で支払うよりも、「口座振替割引」のほうが1年間で約650円を節約できてお得です。
ガス料金はガス供給会社によってクレジットカード払いができるかどうかが異なります。もしクレジットカード払いができるなら、現金で支払うよりもポイントを貯めながらお得にガス料金を支払うことが可能となります。
水道料金もガスと同じようにお得に支払うことができます。
もしガスも水道もクレジットカードで支払うことができなくても、電子マネーnanacoがあればコンビニ払いでもお得に支払うことができるようになります。
公共料金を電子マネーnanacoで支払ってもnanacoポイントを貯めることはできませんが、電子マネーnanacoへクレジットカードチャージするときにカード会社のポイントが貯まるからです。
電子マネーnanacoへのクレジットカードチャージでポイントが貯まるカードはやリクルートカードがあります。
高還元のクレジットカードを使えば、公共料金をお得に支払うことが可能となるのです。
ポイントを貯めて生活費にあてる
クレジットカード利用で貯めたポイントを生活費にあてる方法もおすすめです。
例えば、利用金額の1%がポイントになる以下のクレジットカードはポイントが貯まりやすいです。
- JCB CARD W
- オリコカード THE POINT
「JCB CARD W」は39歳以下限定のクレジットカードで、貯めたポイントを1ポイント(=3.5円)からAmazonで買い物をすることができます。ポイント交換も不要で欲しいものや日用品などを買うこともできますね。
「オリコカード THE POINT」ならオリコポイント500ポイントをAmazonギフト券500円分に交換することができます。
どちらのクレジットカードも、Amazonでのお買い物でポイント還元率が通常の2倍の2.0%となっていて、ポイントがさらに貯めやすくなっています。
また、特定の期間であれば25歳まで申し込みが可能なライフカード(学生専用)を利用するのも一つの手です。
ライフカードは誕生月に利用するとポイントが3倍、つまり還元率が1.5%になります。年会費も無料なので、3倍の期間中だけ集中的に利用するために持つのもよいでしょう。
クレジットカード利用によるポイントをお得に貯める方法は、
- 公共料金をクレジットカードで支払う
- 通学定期券をクレジットカードで支払う
- 家賃をクレジットカードで支払う
- スーパーでの食費をクレジットカードで支払う
- 帰省や旅行の際に利用する飛行機代や新幹線代をクレジットカードで支払う
といった方法があります。
クレジットカードを「娯楽用に使う」のではなく特に高額になりやすい通学定期券や飛行機代、新幹線代はクレジットカードで支払えばポイントがざくざく貯まります。
家賃をクレジットカード払いできる物件はそれほど多くありませんが、カード払いできる物件を狙ってお部屋探しをしてみるのもオススメです。
まとめ
大学生の生活費の具体的な内容と、クレジットカードを活用した生活費節約術をご紹介しました。
下宿生には仕送りという収入源がありますが、家賃や食費、光熱費でほとんどなくなってしまうのが現状です。
自宅生も週末のアルバイトだけでは月に3万円程度しか稼ぐことができないため、交通費や食費をどのように節約できるかが勝負どころとなります。
少ない収入を上手に節約することができれば、大学生活がより一層充実したものとなるでしょう。
これで、在学中の生活費に不安を抱える大学生が生活費にいくらかかるのかを知り、生活費を節約する方法を実際に生活に取り入れることができるようになります。
また、大学生の生活費を節約するためのクレジットカードを知ることができるようになります。
本記事でご紹介した内容を参考にして生活費に関する不安を解消し、大学生活を安心して始めてみてください!
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- 監修者:ファイナンシャルプランナー 加藤桂子
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家計の見直し・資産運用・住宅取得資金・定年後の生活設計から、相続・事業承継までの幅広い個人相談・企業のリスク対応のご相談の他、セミナー講師、執筆活動にも力を入れています。 お客様に経済・金融の知識を身につけていただくことで、皆様の暮らしの安心を守るサポーターとして、多くの方々の力になりたいと願っております