限度額の高い法人カードはコレ!主要法人カードの限度額を徹底比較
監修者:クレジットカード専門家 菊地崇仁
法人カードを作るなら、できるだけ限度額が高額なカードがいいと考える経営者は多いです。しかし、どの法人カードが限度額が高いのか分からない人も多いでしょう。
経営者なら、限度額が高額な法人カードがいいとお考えではありませんか。また、検討中の法人カードの限度額を知りたくありませんか。
今回の記事では、法人カードの限度額を比較し、法人カードの限度額を上げる方法を解説していきます。
記事を読むことで、自分に合った限度額の法人カードを知り、申し込めるようになります。
この記事の目次
法人カードの限度額の違いが出る2つのポイント
法人カードの限度額は、カードの種類ごとに異なります。この章では、法人カードの限度額がどのような点によって違ってくるのかを解説していきます。
詳しく見ていきましょう。
法人カードの発行会社によって限度額が違う
同じ国際ブランドのクレジットカードでも、発行会社が違うと異なる限度額が設定されていることがあります。ライフカードのような例外もありますが、基本的にカードの発行会社が同じなら、同じランクの法人カードの限度額は同じです。
例えば、JCB法人カードとANA JCB法人カードの限度額は同程度に設定されています。
限度額の目安を知りたければ、発行会社はどこなのかをチェックすると判断しやすいです。
国際ブランドの違いは限度額には関係ない
同じ名称の法人カードであれば、限度額は基本的に同じです。どの国際ブランドを選択しようと、限度額には影響はありません。
例えば、ライフカードビジネスライトは、Mastercard・JCB・VISAどれを選んでも、限度額は同じ10万円~200万円です。
このように、選ぶ国際ブランドによっては限度額は左右されない点を押さえておきましょう。
一律の限度額を設けていない会社もある
法人カードのほとんどは、カードの種類ごとに限度額を設定しています。しかし、一部の法人カードは、一律の限度額を設定していません。
具体的には、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードをはじめとするアメリカン・エキスプレス発行の法人カードや、ダイナースクラブビジネスカードなどが一律の限度額を設定していないカードです。
この場合個人によって限度額が異なるので、高額決済しやすくなるケースも存在します。
法人カードのランクが上がると限度額も上がる
一部のカードを除くと、限度額は法人カードのランクによって左右されます。一般カード→ゴールドカード→プラチナカードと、カードのランクが上がるごとに限度額も上がるのが一般的です。
具体的には、三井住友ビジネスカードforOwnersの限度額は、クラシックカード→ゴールドカード→プラチナカードとランクが上がるごとに上がっていきます。
法人カードの限度額は、カードの種類だけでなく、ランクにも影響される点を押さえておきましょう。
この章では、法人カードの限度額の違いが出るポイントを解説してきました。次の章では、法人カードの限度額を比較していきます。
法人カードの限度額比較
法人カードの限度額は、カードの種類・ランクによって異なります。この章では、それぞれの法人カードの限度額を比較していきます。 詳しく見ていきましょう。
法人一般カード
法人カードの中でも、一般カードの限度額は他のランクのカードに比べると少額です。一部カードのランクに影響されないカードはありますが、基本的には限度額があまり高くありません。
代表的な法人一般カードの限度額を一覧で紹介します。
三井住友ビジネスカード for Owners クラシック | 10万円~150万円 |
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JCB法人カード 一般カード | 10万円~100万円 |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード | 一律の設定なし |
ダイナースクラブ ビジネスカード | 一律の設定なし |
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード | 30万円~150万円 |
MUFGカード ビジネス(Visa・Mastercard) | 40万円~80万円 |
ライフカードビジネスライト | 10万円~200万円 |
P-one Business Mastercard | 最高300万円 |
一般カードだからと言って同じような限度額ではなく、カードによって大きく限度額にバラツキがあります。
法人ゴールドカード
法人ゴールドカードの限度額は、一般カードに比べると高額です。100万円を超えていることも多く、まとまった支出にも対応できる金額設定です。
代表的な法人ゴールドカードの限度額を一覧で紹介します。
三井住友ビジネスカード for Owners ゴールド | 50万円~300万円 |
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JCB法人カード ゴールド | 50万円~250万円 |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード | 一律の設定なし |
オリコEX Gold for Biz | 10万円~300万円 |
MUFGカード・ゴールド・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード | 10万円~300万円 |
ライフカードビジネスライト ゴールド | 10万円~200万円 |
具体的な限度額は審査によって決まるため、必ず一般カードより限度額が高くなるわけではありませんが、もともとの限度額が高額なので、高額に設定される可能性が高いです。
法人プラチナカード
法人プラチナカードは、法人ゴールドカードよりさらに高額な限度額に設定されています。最低限度額がゴールドカードより高額なため、利用可能枠はかなり高額です。
代表的な法人プラチナカードの限度額を一覧で紹介します。
三井住友ビジネスカード for Owners プラチナ | 200万円~500万円 |
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JCB法人カード プラチナ | 150万円~ |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード | 一律の設定なし |
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード | ~500万円 |
MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード | 100万円~500万円 |
プラチナカードはカードの発行会社によって大きく限度額が異なりますが、最上位のカードにふさわしい、高額な限度額です。
この章では、代表的な法人カードの限度額を紹介してきました。次の章では、法人カードの限度額を上げるためにはどのようなポイントがあるのかを解説していきます。
法人カードの限度額を上げるためのポイント
法人カードの限度額は、前の章で紹介したようなあらかじめ設定されている利用可能枠の範囲内です。具体的な金額は審査で決まりますが、持ち始めの頃はかなり低い金額に設定されていることも少なくありません。
この章では、法人カードの限度額はどうすれば上げていけるのかを解説していきます。
詳しく見ていきましょう。
支払い遅延なく毎月使う
クレジットカードの限度額が低い人は、信用情報が少ないか、あまりよくない傾向にあります。今の状態より信用情報のスコアをよくするためには、毎月使い、支払い遅延せずに返済することが大切です。
もし支払い遅延してしまうと、さらに限度額が下がる原因になってしまうだけでなく、カードの利用停止や解約事由になってしまうこともあります。
いい履歴を積んで信用情報のスコアを良くし、限度額を増額してもらうためにも、支払い遅延をせずに毎月返済していきましょう。
リボ払いを使い過ぎない
急ぎの高額な出費があった場合など、クレジットカードをリボ払いにしておくことで、支払いを遅らせることが可能です。しかし、翌月一括払いと違って高額な利息を支払わなければならず、支払総額は高額になってしまいます。
困った月だけでなく毎月リボ払いを使っている会社は、資金繰りに困っているのかなという印象を与えてしまいやすいです。
いくら毎月返済し続けていても、リボ払いを使いすぎてしまうと、なかなか限度額は上げられません。
法人カードを増やし過ぎない
リボ払いをほとんど使わずに、毎月返済し続けていたとしても、法人カードの枚数が多すぎるとなかなか限度額は増えません。資金繰りに困ってその場しのぎで法人カードを何枚も作っているのではないかという印象を与えてしまいます。
何枚も法人カードを作ったことで1枚当たりの限度額が低いままになってしまうことが多く、なかなか限度額が上がりません。
法人カードの限度額を増やしたいなら、むやみに枚数を増やさず、少ない枚数の法人カードに集中して使っていくのがいいでしょう。
順調に使っているなら増枠申請してみる
法人カードの支払いを、基本的には翌月一括払いで遅滞なく支払っているのであれば、いい履歴が重なっている可能性が高いです。限度額が足りないと他の法人カードを作るよりは、今使っているカードの増枠申請をしてみましょう。
問題なく使っている期間が長ければ長いほど、増枠申請を通過できる可能性が高いです。
もし、自信をもって順調に使っていると言えるのであれば、思い切って増枠申請をしてみましょう。
- クレジットカード専門家 菊地崇仁 解説
- クレジットカードには基本的に限度額が設定されています。一般カードよりもゴールドカード、ゴールドカードよりもプラチナカードとカードのランクが上がれば上がるほど利用限度額も高くなるのが一般的です。
- 一般カードであれば100~200万円程度まで、ゴールドカードであれば200~300万円程度でしょう。プラチナカードは300万円~1,000万円程度が最大値の場合が多いです。
- これは法人カードでも個人カードでも同じで、カードのランクが上がれば、利用限度額も高くなります。最初はそれほど高い限度額でない場合でも、利用状況によって限度額は見直されます。利用額が上がり、延滞なしで返済しているといつの間にか利用可能額が上がっていることも多いです。
- クレジットカードの中には一律の限度額がないカードもありますが、無制限に利用できると言うわけではありません。
- 限度額が見えないだけで、突然の高額利用ではやはり支払う事はできません。高額利用する場合は事前にカード会社に連絡しておくのがおすすめです。
この章では、法人カードの限度額はどうすれば上げていけるのかを解説してきました。次の章では、高額な限度額を求める人におすすめの法人カードを紹介していきます。
高額な限度額を求める人におすすめの法人カード3選
法人カードは個人カードより高額な支払いに使用する場合も多く、限度額の高さを求めて選ぶ人も多いです。この章では、限度額が高額な法人カードが欲しい人におすすめのカードを紹介していきます。
詳しく見ていきましょう。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードは、アメリカン・エキスプレスが発行している法人カードです。一律の限度額を設けておらず、カード名義人である代表者の信用状況がいいほど限度額も高額になります。
■概要
年会費 | 31,000円(税別) |
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追加カード年会費 | 12,000円(税別) |
ETCカード | 500円(税別)/枚 発行可能枚数本会員5枚まで、 追加カード会員1枚まで |
限度額 | 一律の限度額なし |
■ 主な付帯サービス
- 高額利用時の事前承認制度(資金調達に有利)
- 国内外旅行傷害保険付帯
- 空港・駅などからの手荷物宅配サービス
- キャンセル・プロテクション
- 福利厚生サービスVIP会員年間登録料無料(他社は有料)
- 会計freee60日間無料
- 会食や接待にふさわしいお店のコンシェルジュによる予約代行
審査によって定められた限度額以上の買物をしたい時にも、事前承認制度を利用するととで対応できるうえに、付帯サービスも充実しています。さらに、ポイントも100円利用ごとに1ポイントと非常に付きやすいカードです。
事業で高額決済をする機会がある経営者に、おすすめの1枚です。
P-one Business Mastercard
P-one Business Mastercardは、クレジットカード会社のポケットカードが発行する法人カードです。
ショッピング・キャッシングともに利用可能枠が最高300万円と、資金繰りに困った月の現金調達にも使えます。
■概要
年会費 | 初年度無料次年度以降2,000円(税別) ただし前年度にカード利用あれば無料 |
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追加カード年会費 | 年会費無料 |
ETCカード | 年会費無料、新規発行手数料1,000円(無料) |
限度額 | 最高300万円 |
■主な付帯サービス
- 紛失・盗難保障
- 購入商品安心保険
- Mastercard T&E Savings
- 旅行等割引など
- 1,000円利用ごとにポケット・ポイント2ポイント
最高限度額が一般カードとしては高額なうえに、使っていれば年会費はかかりません。実質無料で限度額が高い法人カードを持ちたい人におすすめです。
ライフカードビジネスライト
とにかく年会費を支払いたくない経営者におすすめなのが、ライフカードビジネスライトです。ポイントは付きませんが年会費は初年度だけでなく2年目以降も無料で持てます。
■概要
年会費 | 無料 |
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追加カード年会費 | 無料 |
ETCカード | 年会費無料 |
限度額 | 10万円~200万円 |
■主な付帯サービス
- VISAまたはMastercardのビジネス優待サービス
- クラウド会計ソフトfreee優待
- 弁護士無料相談1時間無料
- 福利厚生サービスベネフィット・ステーション優待
- 旅行のアシスタント・優待など
一般カードでも最高限度額が200万円と高額なのが最大の魅力。支払い用のメインのカードとしてだけでなく、いざという時のサブのカードとしてもおすすめです。
この章では、限度額が高額な法人カードが欲しい人におすすめのカードを紹介してきました。法人カードに高い限度額を求める人は参考にしてください。
まとめ
今回の記事では、法人カードの限度額を比較し、法人カードの限度額を上げる方法を解説してきました。
ほとんどの法人カードはクレジットカードの種類やカードのランクごとに限度額の範囲が定められています。しかし、アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードなどの一部のカードについては一律の限度額を設けておらず、代表者の信用状況次第では高額な限度額になることもあるでしょう。
自身が求める限度額の法人カードは見つかりましたか。
今回の記事を参考にしながら、自分に合う限度額の法人カードを申し込んでみてください。
- 監修者:クレジットカード専門家 菊地崇仁
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約80枚のクレジットカードを保有し、約130万円の年会費を支払っている。 一般カードからプラチナカード等のプレミアムカードを実際に保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。すべてのカードを利用し、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中。