派遣社員でもクレジットカードは持てる!審査や注意点とおすすめのカード4選

クレジットカードを持ちたい派遣社員にとって、
「自分でもカードを持てるのか」
「持つためには何が必要か」
「持てるとすればどのカードがよいのか」
といった疑問はつきものです。
ほとんどのカード会社が18歳以上の社会人をターゲットとしているため、一般論としては派遣社員でもカードを持つことに問題はありません。
実際に多くの派遣社員がカードを活用しています。
ただし、誰でもカードを持てるわけではない点は派遣社員に限った話ではなく、正社員でも同じことです。
その理由として、クレジットカードには審査があるからです。
この記事では、派遣で働く方が知りたい審査や注意点を解説し、派遣社員にも持ちやすいおすすめのカード4選を紹介します。
この記事の目次
派遣社員でもクレジットカードを持てる
派遣社員ではクレジットカードを持てないという噂話を聞いて不安に感じている方は少なくありません。
ただ、結論としては派遣社員でもクレジットカードを持てます。まずその点は安心してください。
一般的に個人カードの発行と職業は関係ない
クレジットカードを発行するかどうかの判断を行うのはカード会社です。 カード会社には独自の考え方があります。
とはいえ、派遣だからカードを発行しないといった考えをしているカード会社はないといえます。
あったとしても例外的です。
なぜなら、派遣も立派な仕事であり、働いて収入を得ている人を派遣というだけで除外する理由がないからです。
個人カードの申込資格
各カード会社が公表している申込資格を確認すると、大きく2つのパターンがあります。
高校生を除く18歳以上で安定した収入がある人と、高校生を除く18歳以上で電話連絡をとれる人です。
電話連絡の文言を外しているカード会社まであります。
ここでも派遣を除く記述は見当たりません。
表向きはそうでも実際には派遣を除外しているのではないかとの疑問をもつかもしれません。
しかし、高校生でなければ申し込めるハードルの低さを見れば疑問も解消するはずです。
カードを持てるか持てないかは審査で決まる
実際にカードを持てるか持てないかの判断の分かれ目となるは、職業や身分といった入口の属性ではなく個別に行われる審査です。
いくつかの審査ポイントをチェックして、カードを発行の可否を判断しています。
次の章では、カード審査の中身について解説します。
カード審査の中身は派遣社員も他の職業も変わらない
カード会社ではスコアリングなど一定の基準を設けて審査しています。
スコアリングとは、申込内容の各項目を点数化して、合計点数や一部の点数がカード発行ラインに到達しているかどうかを機械的に判断する審査方法です。
これに対し、担当者が個別に事情を調べるなどして審査する方法もあります。
とはいえ、カード会社は自社の審査内容を公表していません。
それでも申込に不備がなければ、派遣も他の職業と同じように審査されます。
派遣という事実はスコアリングなどで他の項目とトータルで判断する要素のひとつになるだけです。
結果として派遣でなければ審査落ちしなかったというケースがあったとしても、それは他の職業でも同じことがいえます。
申込内容のチェック
申込内容は形式的にチェックされます。申込資格を満たしているか、記載漏れはないかといったチェックです 。
実質的な審査の前段階で、不備があると門前払いとなります。
派遣であってもなくても、正しく漏れのないように記載することが大前提です。
割賦販売法によるチェック
クレジットカードによる取引は一括払いやキャッシングを除いて割賦販売法の規制を受けます。
割賦販売法では、カード発行に際して一定の審査を義務付けています。
一括払いオンリーやキャッシング枠のみのクレジットカードは存在しません。
そのため、各カード会社では審査の過程で割賦販売法の要請による調査を行います。
そこで利用されるのは主として顧客からの申請内容と信用情報機関の登録情報です。
包括支払可能見込額
割賦販売法では包括支払可能見込額の調査・算定を定めています。
包括支払可能見込額とは法的に計算される個人の返済可能額で、ショッピング枠の算定の基となる金額のことです。
年収-生活維持費-債務の年間返済予定額で算出します。
生活維持費は住宅ローンや家賃の有無と世帯人数で決められた額を用います。
たとえば、年収400万円で住宅ローンも家賃負担もない4人家族なら、生活維持費として200万円を差し引いた200万円から、この先1年で払う債務額を差し引く仕組みです。
仮に年間100万円を返済していれば、最終的な包括支払可能見込額は100万円となります。
ショッピング枠は包括支払可能見込額の90%以下
上記の計算で求められた包括支払可能見込額から10%少ない金額がカードに設定できるショッピング枠の上限です。
上の例では100万円の90%で90万円となります。
ただし、この数字はあくまでも上限です。
各カード会社では独自の判断でこれより少ない枠を設定できます。
可能性ではありますが、派遣社員でも年収次第で大きなショッピング枠の設定が可能です。
貸金業法によるチェック
クレジットカードの本来の機能はクレジットであり、ショッピング枠がメインです。
しかし、多くのクレジットカードではキャッシング枠の設定が可能になっています。
キャッシングはお金の借入のことで、貸金業に関係する取引です。
キャッシング枠の設定を判断する場合、カードの発行会社が貸金業者であれば貸金業法によるチェックが行われます。
総量規制に関するチェック
貸金業法では、多重債務問題の解消に向けて過剰な貸し付けを禁止しています。
有名な総量規制により年収の1/3を超える貸し付けは原則として行えません。
したがって、少なくともキャッシング枠が年収の1/3以下に収まるように審査されます。
ここでも信用情報機関の登録情報の利用が必須となっています。
銀行などの金融機関は貸金業にあたらない
カード会社のほとんどは貸金業者です。しかし、銀行など一部に貸金業者ではないカード発行会社があります。
この場合は貸金業法の規制を受けません。
注意したいのは銀行と銀行系は違う点です。銀行系カード会社は通常貸金業者です。
また、銀行などのキャッシング枠審査が甘いという話でもありません。
銀行も独自の審査基準で適切に審査しています。
社内基準に照らしたチェック
顧客が申告する内容と信用情報機関の登録情報以外にも、各カード会社では独自に集めた情報をもっています。
たとえば、官報に記載される破産情報や自社で過去に取引した情報などです。
社内の基準に照らしてあらゆる情報を必要に応じて活用し、カードを発行するか否かの審査結果が出されます。
次の章では、派遣社員にとってカードの申し込みで注意したい5つのポイントを解説します。
派遣社員のクレジットカード申し込みで注意したいポイント5つ
派遣社員がクレジットカードを申し込むとき、注意したいポイントが主に5つあります。
勤続年数
カード会社は審査と勤続年数の関係について公表していませんが、返済能力の担保として考えれば長い方が有利であることは間違いないでしょう。
派遣社員の場合でもある程度の勤続実績を作ってから申し込むことをおすすめします。
また、銀行系など一般にステータスが高いと考えられているクレジットカードでは勤続年数や年収のハードルが高くなる傾向があります。
派遣社員でカード審査に不安があるなら信販や流通系などの中から比較的持ちやすいとされるカードを申し込むのが得策です。
勤務先と在籍確認
派遣で働いているとクレジットカードを申し込む際に勤務先と在籍確認について迷うものです。
勤務先とは自分が雇用契約を結んでいる企業であり、派遣元が該当します。
派遣先はあくまでも仕事をしている場所に過ぎません。
在籍確認は派遣元で
在籍確認をする目的は、本人がたしかにその企業と契約を交わして働いているかどうかを確認することです。
それなら働いている場所に確認を入れてもらった方がわかりやすいと考えるかもしれません。
実際に通っている派遣先を書いたとして、自分自身が受け答えをするならその場は問題なく終わるでしょう。
しかし、在籍しているのはあくまでも派遣元です。また、自分が応対するとは限りません。
派遣先側から見れば他社の人間の在籍確認をされても困ります。
そもそも派遣先は勤務先ではないため、虚偽記載と判断されるリスクはさけるべきです。
勤務先の記載には例外もある
例外的に派遣先を記入するように求めているケースでは、指示のとおりに記入してください。
勤務先と派遣先の両方を記入する様式になっている可能性もあります。
実際に申し込む際には注意事項等をよく読んで記入しましょう。
申し込みの頻度
クレジットカードを1枚だけ申し込んで発行されなかった場合、次のカードを申し込んで結果を待っていると時間がかかります。
そのため、何枚かをまとめて申し込むケースがありますが、これは結果的に審査落ちの可能性を高くする行為です。
カードの申し込み頻度が高いと、お金に困っていると思われかねません。
申込の事実は信用情報機関に半年間登録されます。
そのため、理想は半年間に1枚までの申し込みです。
クレジットヒストリー
派遣でこれまでカードを作ったことがなく、クレジット契約もしたことがないといった場合、信用情報機関には登録されている情報がありません。
クレジットヒストリーがない状態は悪い情報がないだけでなく、よい情報もないため審査に不利に働く可能性が高くなります。
カード会社は毎月キチンと支払いをしてくれるユーザーを好むものです。
そのため、クレジットヒストリーを作ってから申し込む手もあります。
たとえば、携帯電話会社の分割払いの利用です。
一般にキャリアの端末分割払いはカードの審査より簡単に使えます。
ただし、携帯料金をうっかり延滞するユーザーは少なくありません。
その結果、かえって悪いクレジットヒストリーを作ってしまうケースがあるため注意してください。
キャッシング枠
この章でカードの審査はショッピング枠とキャッシング枠でそれぞれの縛りがあることを述べました。
つまり、キャッシング枠を申し込むと審査内容が増え、審査落ちのリスクが大きくなります。
派遣でカード審査に自信がない場合は、キャッシング枠を希望せずに申し込むことをおすすめします。
ただし、自動的にキャッシング枠の審査が行われるカードもあるため、自分が申し込みたいカードの商品情報を詳しく確認しておきましょう。
最後の章では、派遣社員にもおすすめできるお得なカード4選を紹介します。
派遣社員にもおすすめのクレジットカード4選
派遣社員の方におすすめしたい持ちやすいクレジットカードの中から、とくにお得なカードを4選紹介します。
オリコカード ザ ポイント
オリコカード ザ ポイントは、利用可能枠が最大300万円でポイントもお得なカードです。
500ポイントから各種アイテムと交換できます。
国際ブランド | Mastercard/JCB |
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年会費 | 無料 |
申込資格 | 原則として高校生を除く18歳以上の方 |
利用可能枠 | 10万~300万円 |
旅行傷害保険 | なし |
ポイントプログラム | 100円で1オリコポイント付与・1ポイント1円換算 オリコモールの利用で0.5%の特別加算あり |
その他 | ETCカード年会費無料 |
楽天カード
楽天カードは、楽天ポイントをお得に貯められるカードです。
楽天市場の利用者だけでなく、電子マネーEdyを使うユーザーにもおすすめ。
国際ブランド | Mastercard/Visa/JCB/AMERICAN EXPRESS |
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年会費 | 無料 |
申込資格 | 高校生を除く18歳以上の方 |
利用可能枠 | 海外最高2,000万円・利用付帯 |
旅行傷害保険 | なし |
ポイントプログラム | 100円につき1ポイント付与・1ポイント1円換算 楽天グループの利用でお得に貯まる |
その他 | 楽天PointClubの会員ランクによりETCカード年会費無料 |
VIASOカード
VIASOカードはカード利用で貯まるポイントの還元方法が簡単でお得なカードです。
自動キャッシュバックとして、毎年入会月のカード利用代金の請求額が相殺されます。
※請求がない場合は登録口座へ振り込み
国際ブランド | Mastercard |
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年会費 | 無料 |
申込資格 |
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利用可能枠 | 10万~100万円 |
旅行傷害保険 | 海外最高2,000万円が自動付帯 国内最高1,000万円が利用付帯 |
ポイントプログラム | 100円で0.5ポイント付与・1ポイント1円換算 年間1,000ポイント以上蓄積で自動キャッシュバック |
その他 | ETCカード(発行手数料1,000円<税別>) |
ライフカード
ライフカードは入会後1年間のポイントが1.5倍にアップされるお得なカードです。
1ポイント最大10円の高還元率は特筆できるメリット。
国際ブランド | Mastercard/Visa/JCB |
---|---|
年会費 | 無料 |
申込資格 | 国内在住の高校生を除く18歳以上で電話連絡が可能な方 |
利用可能枠 | 最高200万円 |
旅行傷害保険 | なし |
ポイントプログラム | 1,000円あたり1ポイント付与・利用額に応じ2倍までアップ お誕生月にはポイントが一律3倍にアップ |
その他 | ETCカード年会費無料 |
まとめ
派遣社員の方でもクレジットカードは持てます。
多くのカード会社では18歳以上の社会人に申込資格を与えており、個人の収入にはこだわらないカード会社も多数です。
したがって、キチンと働いている派遣社員には十分に資格があります。
ただ、長く勤務している高収入の正社員と比べれば、不利な面も否定できません。
働き方よりも返済能力の点で利用可能枠に差がつくことはあり得ます。
場合によっては審査落ちすることもあるでしょう。
審査落ちにならないためには、不安な要素を少なくして持ちやすいカードに申し込むことが重要です。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。