クレジットカードのラウンジとは?ラウンジの概要や違いを説明

ステータスの高いゴールドカードやプラチナカードには、付帯するサービスとして「空港ラウンジの無料使用」といったものがあります。一般カードからステータスの高いカードへ乗り換えをしている人は、
- クレジットカードで使えるラウンジでは、どのようなサービスが受けられるのか知りたい
- 国内の空港で使えるラウンジの概要を知りたい
- 特典にラウンジがついてくるクレジットカードが知りたい
といった疑問が出てくるのではないでしょうか?
特に出張や旅行によく人は、クレジットカードの空港ラウンジサービスを使えば、より快適な旅が楽しめるでしょう。
この記事を読んで、クレジットカードに付帯しているラウンジサービスの概要やその特徴、そして対象となるカードを学び、今後のクレジットカード選びの参考にしてみてください。
この記事の目次
クレジットカードで空港ラウンジが使える!
クレジットカードの特典の中には、空港の専用ラウンジを使えるサービスというものが存在します。
このサービスは、主にゴールドカード以上のステータスの高いカードが対象となっており、旅行や出張の多い人にとってはとても嬉しい特典です。
そんなクレジットカードの空港ラウンジ利用サービスについて、詳しくみていきましょう。
ゴールドカード以上のステータスカードで利用可
空港のラウンジは、ゴールドカード以上のステータスの高いカードが対象となっており、一般のカードではこのサービスを受けることはできません。
一般的なラウンジとは、「社交室、休憩室、ロビー」などのことを指します。そのため、空港にあるラウンジは「飛行機に乗る前にくつろげる休憩室」と捉えてもらえればよいでしょう。
空港のラウンジは、通常の待合室よりもゆったりとした雰囲気とソファーなどの設備で、リラックスしてくつろげるようになっています。
カードラウンジと航空会社のラウンジは違うので注意
よく混同されがちですが、空港のラウンジには「クレジットカード会社のラウンジ」と「航空会社のラウンジ」のふたつのタイプがあります。
クレジットカードのステータスで使用できるのは、前者のラウンジと後者の一部だけです。
クレジットカード会社が用意している空港ラウンジは、ソフトドリンクは無料でWi-Fiも完備されている場合が多いものの、航空会社のラウンジのようにシャワールームが設置されているのは稀です。
アルコール有料か、1杯だけ無料で2杯目から有料になるケースがほとんどです。
一方、航空会社のラウンジは、ANAやJALといった航空会社を頻繁に利用したり、ビジネスクラスやファーストクラスに搭乗したり、一部のステータスカードを所持している人が利用できるラウンジです。
ラウンジによってサービス内容は多少異なるものの、ソフトドリンクやアルコール、軽食などが無料で楽しめるだけでなく、Wi-Fiも完備されており、シャワールームまでついていることもあります。
国内主要ラウンジ一覧
ここからは国内の主要ラウンジについて紹介していきます。
カード系ラウンジは、基本的にゴールドカードやプラチナカードと一緒に、当日の搭乗券や航空券を提示すれば利用できます。一覧にまとめてみたので、参考にしてみてください。
<カード会社系>
名称 | 営業時間 (年中無休) | 同伴者料金 (1人あたり、税込) | 主な特徴・設備 |
新千歳空港 スーパーラウンジ | 7:00~20:30 | 1,080円 ※13歳未満無料 | ・ソフトドリンク(無料)、アルコール(有料) ・コピー、FAX、マッサージ器(有料) ・Wi-Fi完備 |
仙台国際空港 ビジネスラウンジ EAST SIDE |
8:30~19:30 | 1,080円 ※3歳未満無料 | ・ソフトドリンク(無料) ・コピー、FAX(有料) ・Wi-Fi完備、パソコン貸出(無料) |
成田国際空港 ビジネス&トラベル サポートセンター 内ラウンジ |
7:00~21:00 | 1,080円 ※中学生未満 無料 |
・ソフトドリンク(無料)、アルコール(1杯有料) ・コピー&FAX(有料)、名刺作成サービス(有料) ・Wi-Fi完備、パソコン貸出(無料) |
羽田空港 エアポートラウンジ (中央) |
6::00~20:00 | 1,030円 ※4歳以上 13歳未満520円、 4歳未満無料 |
・ソフトドリンク(無料)、アルコール(有料) ・シャワー(有料) ・Wi-Fi完備、コイン式パソコン設置(有料) |
関西国際空港 カードメンバーズ ラウンジ 「六甲」「金剛」 「アネックス六甲」 |
8:00~21:00 | 1,029円 ※中学生未満 無料 |
・ソフトドリンク(無料)、アルコール(有料) ・Wi-Fi完備 |
広島空港 ビジネスラウンジ もみじ |
7:00~20:30 | 1名につき1,080円 ※12歳未満 1名まで無料、 2名以上1名につき540円 |
・ソフトドリンク(無料) ・コピー&FAX(無料) ・マッサージチェア(無料) ・Wi-Fi完備、パソコン貸出(2台無料) |
高松空港 ラウンジ讃岐 | 6:15~ 最終便 出発時間の 20分前まで |
1名につき1,080円 ※3歳以上 12歳未満540円、 3歳未満無料 |
・ソフトドリンク(無料) ・ビール(有料) ・コピー&FAX(有料) ・Wi-Fi完備 |
福岡空港 くつろぎのラウンジTIME | 6:30~0:30 | 1名につき1,080円 ※3歳以上12歳未満540円、3歳未満無料 | ・ソフトドリンクまたはビール1杯(無料) ・コピー&FAX(有料) ・Wi-Fi完備、パソコン貸出(無料) |
那覇空港 ラウンジ 華~hana~ | 8:00~20:00 | 1名につき1,080円 ※3歳以上12歳未満540円、3歳未満無料 | ・ソフトドリンク(無料)、ビール(有料) ・シャワー(有料) ・コピー(有料) ・Wi-Fi完備、コイン式パソコン設置(有料) |
<航空会社系>
一方、航空会社系はファースクラスに搭乗したり、ステータスカードを提示したりすることによって利用できます。こちらも一覧にまとめてみました。
名称 | 営業時間 | 主な特徴・設備(すべて無料) |
JAL ダイヤモンド・プレミアラウンジ (羽田、伊丹、新千歳の3箇所) | ・羽田 南:5:15~最終便出発 北:5:30~最終便出発 ・伊丹 6:10~最終便出発 ・新千歳 6:30~最終便出発 |
・軽食(パン、スープ、おにぎり) ・ソフトドリンク、アルコール、おつまみ ・マッサージ器、クローク、シャワールーム完備 ・Wi-Fi完備、FAX(送信のみ) |
JAL サクララウンジ (羽田、伊丹、新千歳など13箇所) | 主要3空港は 上記と同様 | ・軽食(パン、スープ、おにぎり) ・ソフトドリンク、アルコール、おつまみ ・Wi-Fi完備、FAX(送信のみ) ・レディースラウンジ、子どもラウンジあり(羽田のみ) |
ANA SUITE LOUNGE (羽田、伊丹、那覇の3箇所) | 羽田 5:15~最終便出発 ・伊丹 6:00~最終便出発 ・那覇 6:05~最終便出発 |
・軽食、ドリンクサービス(各ラウンジによってメニューは異なる) ・シャワールーム完備(羽田のみ) ・Wi-Fi完備 |
ANA LOUNGE (羽田、新千歳、伊丹など17箇所) | 主要3空港は 上記と同様 | ・ドリンクサービス(各ラウンジによってメニューは異なる) ・シャワールーム完備 ・Wi-Fi完備 |
海外主要ラウンジ一覧
ここからは海外の主要ラウンジについて紹介していきます。
<カード会社系>
名称 | 営業時間 | 同伴者料金 | 主な設備・特徴 |
ハワイ・ホノルル国際空港 IASSS ハワイアンラウンジ | 7:30~13:30 14:00~18:00 | 7:30~13:30…13ドル 14:00~18:00…15ドル 4歳以上13歳未満6ドル 4歳未満無料 |
・ソフトドリンク(無料) ・Wi-Fi完備 |
韓国・仁川国際空港 「MANTAI」 | 7:00~21:00 | 1人まで無料 2人以降はドリンク代 | ・ソフトドリンクorアルコール1杯無料 |
ただ、国内に比べると海外でクレジットカードを使って利用できるラウンジは非常に限られています。
そのため海外のラウンジを利用するのであれば、後述する「プライオリティパス」が付帯しているカードを取得するのが現実的です。
おすすめのゴールドカードについてまとめた記事もあるので、よろしければ参考にしてくださいね。
プラチナカード以上はさらにたくさんのラウンジが使える
クレジットカードの中でも、ステータスの非常にプラチナカードやブラックカードには、国内はもちろん海外の専用ラウンジを使えるサービスが付帯しています。
海外へ旅行や出張によく行く人にとっては、このサービスは嬉しいですよね。
ここからは、こうしたラウンジサービスの中でも特に有名かつ規模の大きい、「プライオリティパス」と「ラウンジキー」のふたつについて解説していきます。
プライオリティパス
プライオリティパスとは、世界130ヵ国、1,000ヶ所以上の空港ラウンジを利用できるサービス、もしくはそのサービスを運営している企業のことです。
プライオリティパスには、
- スタンダード会員(年会費:99USドル)
- スタンダードプラス会員(年会費:249USドル)
- プレステージ会員(年会費:399USドル)
の3つのランクがあり、年会費が高くなればなるほど1回の使用料(27USドル)に対する割引率が大きくなります。
プレステージ会員になると、本人は何度使っても無料なので、年に20回を超える回数で海外に行く人は、取得しておくとすぐに元が取れるでしょう。
ラウンジキー
ラウンジキーも、プライオリティパスと同様のラウンジサービスで、こちらは世界650ヶ所以上の空港ラウンジに対応しています。
日本ではプライオリティパスが付帯しているカードが主流なため、ラウンジキーの付帯しているカードは「SBIプラチナカード」「Orico Card THE PLATINUM」など、ごく限られた一部のカードだけです。
ただ、プライオリティパスはクレジットカードとは別に専用カードを持たなくてはいけないのに比べ、ラウンジキーはクレジットカードと一体型のため、使い勝手がよいというメリットもあります。
ここまでは、空港のラウンジが使えるクレジットカードを紹介してきましたが、実は空港以外のラウンジが使えるクレジットカードがあることもご存知でしょうか?
次の項からは、空港以外にラウンジが使えるクレジットカードについてみていきましょう。
空港以外にラウンジが使えるクレジットカード
「ラウンジ」は、何も空港だけにあるわけではありません。大手スーパーや観光地などにも、クレジットカード会社と提携しているラウンジが存在します。
ここからは、空港以外の代表的なラウンジと、その対応カードをご紹介していきます。
イオンカード
イオングループの「イオンカードゴールドセレクト」や、イオンの株主になってもらえる「イオンオーナーズカード」を持っていると、イオン店内にある専用ラウンジが使用できるようになります。
このラウンジでは、イオン製のジュースやコーラ、コーヒー、お菓子などが無料で楽しめるだけでなく、同伴者は4名まで無料で入れるため、家族連れでもちょっとしたカフェ感覚で利用することができるでしょう。
イオンユーザーなら、ぜひイオン系のクレジットカードを作って、このラウンジ特典を活かしてみてください。
JCB系ステータス
JCBはゴールドカードの一つ上のランク、「JCBゴールド ザ・プレミア」以上のステータスになると、京都駅ビル内にある「JCB Lounge 京都」が利用できるようになります。
このラウンジでは、Wi-Fiの無料使用、ソフトドリンクサービス、手荷物の一時預かりといったサービスを受けることができるので、京都観光の際のよい休憩地点になってくれるでしょう。
また、ラウンジに設置されている観光雑誌を見たり、店員さんに話を聞いたりしながら、京都観光の計画を立てるのもいいでしょう。
JCBゴールド ザ・プレミアはJCBゴールドカードを年間100万円以上、2年間利用すると招待が届きます。JCBゴールド ザ・プレミアの所有を考えている人は、まずはJCBゴールドカードに入会することが必要です。
JCB系一般
JCBはステータスの高くない一般カードでも、「JCB プラザラウンジ」というJCB会員のためのラウンジが利用できます。
JCBプラザは世界の人気観光都市に9ヶ所(ロサンゼルス、ホノルル、グアム、ソウル、台北、香港、シンガポール、バンコク、パリ)に点在しており、
- インターネット&プリントアウトサービス
- ドリンクサービス
- 荷物お預かりサービス
といった、観光客にとって嬉しいサービスを受けられることができます。
高島屋カード
大手デパート高島屋が発行する「タカシマヤカード ゴールド」を取得すると、高島屋の店舗にある「メンバーズサロン」という専用ラウンジに入ることができるようになります。このラウンジでは、
- クロークサービス(荷物の一時預かり)
- 高島屋開催の有料イベントへの招待
- ショッピングの相談受付
- ソフトドリンクのサービス
といったサービスを受けることができるため、高島屋をよく利用する人であれば、ぜひ高島屋のゴールドカードは入手しておきたいところです。
まとめ
空港のラウンジには、「カード会社系ラウンジ」と「航空会社系ラウンジ」の2種類があり、一般的には航空会社系ラウンジの方が、軽食やシャワーなどサービス・設備が充実しています。
クレジットカードの特典は、基本的にカード会社系のラウンジの利用ですが、プラチナカードなどのステータスの高いカードであれば、プライオリティ・パスを所有してVIPラウンジを利用できます。
海外によく行く人は、海外空港のラウンジを利用できるプライオリティパスやラウンジキーといったサービスが付帯したステータスの高いカードを狙ってみると、より快適な旅や出張ができるはずです。
この他にも、クレジットカードの特典には空港のラウンジだけでなく、カード会社が用意した専用ラウンジを利用できる場合もあります。
特典となるラウンジサービスの内容と自分のライフスタイルを照らし合わせながら、もっとも適切なものを選んでいきましょう。
ラウンジ利用に便利なカードが知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。