クレジットカードの仕組みはこれで完璧!メリットとデメリットも徹底解説

クレジットカードは、あまりにも身近な存在なため、使えて当たり前の感覚になりがちです。
現金がなくても代金を支払うことができるのは、見えないところでお金のやりとりをする仕組みが整っているから。
消費者、お店、カード会社が仕組みの中でしっかり繋がっているからです。
仕組みがわかればユーザーはこれまで以上に上手な使い方ができ、お店は売上アップを期待できるかも。
今回はクレジットカードの仕組みや、メリットとデメリットについて解説していきます。

初めて知ることや参考になる事柄が盛り沢山なので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
- 消費者・お店・カード会社が相互に関係しあうクレジットカード決済の仕組み
- カード会社は消費者の購入代金を立て替えて店舗に支払う存在
- ネット通販では決済代行会社がさらに関わってくることもある
- お店にとって便利な存在の決済代行会社
- 消費者がクレジットカードを利用する5つのメリット
- 現金を用意しなくても支払いができる
- 分割払いで高額支払いの負担を軽減できる
- ポイントが貯まってお得
- 付帯保険があるから安心して買い物や旅行ができる
- 会員向けの優待や割引を受けられる
- 消費者にとってのクレジットカード3つのデメリット
- 予定以上の額を使いすぎてしまうことがある
- 支払い方によって金利手数料がかかってくる
- 第三者による不正利用が怖い
- お店がクレジットカード決済を導入する6つのメリット
- 機会を逃さず商品販売できる
- 外国人のインバウンド需要に対応しやすい
- 高額商品を購入してもらいやすい
- リピーター客を見込める
- 店舗の信頼性を顧客にアピールできる
- 未払い客が減ることでより確実に代金回収できる
- お店にとってのクレジットカード決済2つのデメリット
- 現金がすぐ手元に入らない
- チャージバックが発生するリスクを抱える
- まとめ
消費者・お店・カード会社が相互に関係しあうクレジットカード決済の仕組み
クレジットカード社会は、消費者(カードユーザー)、お店(カード加盟店)、カード会社の3者間の関係で成立しています。
まず、クレジットカードで買い物したときに、どのようなことが行われているか大体の仕組みを簡単に解説すると、
消費者が買い物するときにお店でクレカを使う
.お店の決済端末から購入代金の情報がカード会社へ送られる
.カード会社が代金をお店に支払う
.カード会社は消費者に代金を請求する
.消費者はカード会社に代金を支払う
.といった流れになります。
カード会社は一連の流れの中でお店から手数料を取り、消費者からは(分割払いなど条件に該当した場合)金利手数料を取って利益にします。
消費者は現金を用意しなくても買い物でき、お店は客単価増加を期待でき、カード会社も利益を得られるという、三者それぞれに得をもたらすクレジットカード。
普段我々は何気なく使っていますが、その裏にはこのような仕組みがあるのです。
カード会社は消費者の購入代金を立て替えて店舗に支払う存在
カード会社は消費者とお店との間に入り、商品購入代金を一旦立て替えてくれる存在だと言えます。
お店にしてみれば、カード会社は消費者の保証人のような存在。
しかも高い信頼性があるからこそ、安心して現金を持っていない消費者に商品を渡すことができるのです。
商品購入代金を立て替えたカード会社は、もちろん消費者にそのお金を返してもらわなければなりません。
だからこそ、きちんと返してくれる消費者であるか、カード発行のときに厳しく審査するわけです。
「クレジットカードは借金と同じ」という考えで頑なに現金払い主義に徹している人もいるようですが、自分の代わりに一旦代金を払ってくれる存在として頼りにしてもいいかもしれませんね。
クレジットカード決済の仕組みの中には、ここでは紹介しなかった決済代行会社という存在もあります。
次は決済代行会社とは何かを見ていきましょう。
ネット通販では決済代行会社がさらに関わってくることもある
クレジットカード決済の仕組みは、消費者、お店、カード会社の3者で成り立っていることをご説明しましたが、ネット通販では決済代行会社がさらに加わってくることもあります。
決済代行会社は、消費者には直接関係してきませんが、お店を経営している方は知っておいた方がいいでしょう。
お店にとって便利な存在の決済代行会社
複数のクレジットカードブランドに対応したい場合、決済代行会社はお店にとって便利な存在となります。
お店がクレジットカード決済を導入しようとしたら、基本的にはカード会社と加盟店契約を直接結ばなければなりません。
ところが、クレジットカードは国際ブランドだけでも
- VISA
- MasterCard
- JCB
- American Express
- Diners
の5社が存在し、一社ずつ加盟店契約を結ぼうとしたら大変な手間がかかってしまいます。
ここで頼れるのが決済代行会社。決済代行会社はお店とカード会社の中間に入り、お店が加盟店契約するときの手間を大幅に軽減してくれます。
決済代行会社は複数のカード会社と契約しているので、お店は決済代行会社と契約するだけで様々なカードにすぐ対応することができます。
一部のブランドのみ対応しているよりも、どんなカードでも使えるほうが消費者にとって利用しやすいお店なのは間違いありませんよね。
複数のクレジットカードに対応したいと考えている経営者の方は決済代行会社の存在を覚えておいてください。
次は消費者の目線に立って、クレジットカードを利用すると享受できる5つのメリットについてお伝えします。
消費者がクレジットカードを利用する5つのメリット
クレジットカードによって消費者はどのようなメリットを得られるか、代表的なものを5つご紹介します。
これまで現金払いが一番と考えていた方は、ぜひクレジットカードのメリットを知っていただきたいと思います。
また、「皆が使っているから」「あれば便利だから」という方も、今一度クレジットカードの具体的なメリットを再確認して今後に活かしてみてください。
現金を用意しなくても支払いができる
消費者にとって最も大きなメリットは、現金の持ち合わせがなくても買い物できることではないでしょうか。
財布を見たら現金が足りなかったという状況でも、クレジットカードを使えばいちいちATMまで足を運ばなくても済みます。
とくに大きな買い物をする機会の多い方は、いざというときのためにクレジットカードを1つ作っておくといいでしょう。
ネット通販で現金払いすると損するケースもある
ネット通販で現金払いをする場合、お店の口座に代金を振り込んだり、代引を利用したりしたときに手数料が発生します。
商品代金とは別に費用がかかるのはもったいないですよね。
クレジットカードなら、注文を確定した時点で決済が済み、後は商品が届くのを待つだけ。
現金のように各種手数料が発生することもなく、商品代金のみ支払うのでお得です。
ネット通販でクレジットカードを使うのは怖いという方もいらっしゃると思いますが、最近はセキュリティが向上しているので安心です。
これまで現金で支払っていた方は、クレジットカードへの切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。
分割払いで高額支払いの負担を軽減できる
高額商品を購入しなければならないとき、現金払いでは用立てるのが厳しいことも往々にしてあります。
クレジットカードがあれば、分割払いを利用して高額商品も負担なく購入することができます。
例えば、スマホを壊してしまってすぐ買い換えなければならないとき、クレジットカードがなかったらどうなるでしょう。
現金払いでは予算が限られて、あまり欲しくない機種を妥協して選ばなければならないかもしれません。
逆に、無理をして支払うことで、生活費が足りなくなって困るケースもありえます。
クレジットカードで分割払いすれば、いずれの心配もなく、欲しい機種を手に入れられるでしょう。
必要に迫られて高額な商品を購入しなければならないとき、頼れる存在になるのがクレジットカードです。
ポイントが貯まってお得
利用した金額に応じたポイントが付与されることもクレジットカードの特徴。
ポイントは次回の買い物で支払いに充当したり、商品券などと交換したりできるので大変お得です。
ポイントの付与率はカードの種類や発行会社によってさまざまですが、基本的に何もない現金払いと比較したらメリットそのもの。
クレジットカードでポイントを貯めて賢く買い物しましょう。
付帯保険があるから安心して買い物や旅行ができる
一部の年会費無料のものを除けば、基本的にクレジットカードには各種保険が付帯しています。
付帯する保険は旅行傷害保険やショッピング保険など。
保険料は必要なく、カードを持っているだけで補償を受けられるので、安心して買い物や旅行ができます。
会員向けの優待や割引を受けられる
カード会社は会員向けに優待や割引を提供しており、一般の人よりも得する機会が多いことも見逃せません。
対象商品が安く買えたり、対象施設やイベントを格安で利用できたり、さまざまな優待・割引があります。
カードを持っているだけで適用されるものもあるので、いままで知らなかった方は自分のカードにどんな優待・割引があるかチェックしてみてはいかがでしょうか。
メリットがあればデメリットもあるもの、次は消費者にとって気になるクレジットカードの3つのデメリットを紹介します。
消費者にとってのクレジットカード3つのデメリット
ここでは、消費者にとって気になってしまう3つのデメリットをご紹介します。
デメリットとはいっても、気をつけていれば避けることができるものばかり。
クレジットカードを使うときの注意点として覚えておいてください。
予定以上の額を使いすぎてしまうことがある
財布の中にある現金のように減っていく様子がなかなか分からないため、気がついたら使いすぎていたということがあります。
請求書が届いてから慌てる方も少なくないはず。 使いすぎを防ぐためには、カード会社が提供している公式サイトのマイページ確認がおすすめ。
利用可能残高や利用明細をパソコンやスマホで知ることができるので、計画的に利用することができます。
支払い方によって金利手数料がかかってくる
利用額の返済方法で分割払いやリボ払い(リボルビング)を選択してしまうと金利手数料が発生し、商品代金よりも多くの出費が必要となるので注意が必要です。
とくにリボ払いは、返済にかかる期間によっては元金のよりも多く金利手数料を支払うことになるケースもあるので大変。
カードによってはリボ払い専用のものもあるので、自分がどんなカードを使っているかチェックしてみましょう。
一括払いはもちろんのこと、2回払いやボーナス払いでは金利手数料が発生することはないので、できる限りこれらの支払い方法を選択するようにしてください。
第三者による不正利用が怖い
クレジットカードの紛失や盗難、スキミング、ECサイトからの情報漏えいなどで、第三者に不正利用されてしまうリスクがあります。
このようなトラブルが怖くてクレジットカードを積極的に使う気になれないという方も少なくないでしょう。
不正利用を100%避ける方法はなく、どうしてもリスクと背中合わせでカードを利用しなくてはなりません。
被害を最小に留めるには日頃から利用明細を細かくチェックすることが大切。
心当たりのない履歴があれば、すぐにカード会社へ連絡、相談するようにしましょう。
ここまで消費者の目線でメリット・デメリットを見てきました。
次はお店側の視点でメリット・デメリットを見ていきましょう。
まずはお店側がクレジットカード決済を導入した際に受けられる6つのメリットについてです。
お店がクレジットカード決済を導入する6つのメリット
お店がクレジットカード決済を導入することで得られるメリットを6つご紹介します。
クレジットカード決済は手数料が必要になるので、お店に導入するか悩んでいる経営者の方も多いのではないでしょうか。
薄利で販売しているお店にとって手数料は確かに負担となる存在ですが、それを差し引いても得となるメリットはたくさんあります。
今後はますますキャッシュレス化が進んでいくと予想されます。
ここで紹介するメリットを参考にし、クレジットカード決済の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
機会を逃さず商品販売できる
経営者ならどなたも商機を逃したくありませんよね。
クレジットカード決済を導入していれば、消費者は手持ちの現金を気にすることなくお店を利用してくれるでしょう。
給料日前や財布に十分な現金が入っていないとき、消費者は購入を諦めてしまいがち。クレジットカード決済を導入していれば、そのようなタイミングでも購入してもらうことができます。
また、ネットショップを運営している場合、消費者には利便性が高いクレカ対応店舗から購入したい心理が働きます。
もし、あなたのお店がまだクレジットカードに対応していないなら、早急に導入を検討してみてください。
外国人のインバウンド需要に対応しやすい
外国人にとって日本は安全で魅力的な観光地。
クレジットカード決済を導入すれば、今後さらに増えるであろうインバウンド需要に対応できて商機を逃しません。
現金よりもクレジットカードを信頼している外国人は、日本でもキャッシュレスで買い物したいと考えています。
現金しか使えないお店とクレジットカード使えるお店が並んでいたら、圧倒的にクレカ対応店が有利です。
もし、観光地に近いお店を経営しているのなら、クレジットカード導入で気軽に買い物してもらいましょう。
高額商品を購入してもらいやすい
現金払いしかできないお店では諦めてしまう高額商品も、クレジットカードが利用できれば購入してもらえる機会が増えます。
現金決済ではまれにしか買ってもらえない10万円を超える商品はもちろん、購入するか思いとどまりがちな数万円台の商品もよく買ってもらえるようになりますよ。
もし、クレジットカード決済未導入で売上げの客単価を上げたいと考えている方は、クレカ決済対応を検討してみてはいかがでしょうか。
リピーター客を見込める
ネット通販をしている場合、クレジットカードに対応することでリピーター客の増加が期待できます。
消費者にとってネット通販でのクレジットカード払いは、代引きや振込の手数料が節約できるだけでなく、初回購入時にユーザー登録してしまえば次回からスムーズに支払えるメリットがあります。
「手間がかからないからもう一度同じ店で買おう」というきっかけ作りになるので、集客に有利。
リピーター客を増やしたいと考えているならクレジットカード決済はぜひ導入するべきです。
店舗の信頼性を顧客にアピールできる
クレジットカード決済を導入するにはカード会社の審査をパスする必要があり、クレジットカードが使えることは信頼性のアピールに繋がります。
どんなお店か実際に目で見て確認できないネットショップの場合、初めて利用するお客は不安を感じてしまうもの。
クレジットカード決済を導入して安心なお店であることを証明しましょう。
未払い客が減ることでより確実に代金回収できる
ネット通販で未払いなどのトラブルを減らし、確実に売上げを確保したいなら、クレジットカード決済導入が一番の近道です。
現金払いしかできないと、
- 銀行へ振り込みに行くのが面倒
- 代引きで商品が到着するまで心変わりしてしまう
などの理由で代金を払ってもらえず、キャンセル扱いになってしまうことが往々にしてあります。
もちろんクレジットカードもキャンセルと無縁ではありませんが、消費者から見れば注文確定時に決済されるのでキャンセルされることはわずかです。
消費者の都合に振り回されず、確実な売上げを確保したいなら、クレジットカード導入を検討してみましょう。
次はお店にとってのクレジットカード決済のデメリットをチェックしていきましょう。
お店にとってのクレジットカード決済2つのデメリット
ここでは、お店がクレジットカード決済を導入したときに受ける2つのデメリットをご紹介します。
デメリットのほとんどは現金取引していれば無縁と言えるものばかり。
業態によってはちょっと厳しく感じるものもあると思います。
クレジットカード決済導入の際には、これらデメリットが大きく影響しそうか否かよく考えてみてください。
現金がすぐ手元に入らない
商品を購入してもらったとき、その場で現金を手にすることができないのがクレジットカード決済の辛さと言えるでしょう。
お店に入金されるのはカード会社にもよりますが早くて1ヶ月後。
その間は手持ちの現金でお店を回さなければならず、体力のないお店にとっては死活問題になってしまうこともあります。
クレジットカード決済を導入する際は、当面入金がなくても問題ないかしっかり検討してみましょう。
チャージバックが発生するリスクを抱える
チャージバックとは売上取り消しのこと。
不正なクレジットカード利用が発覚したときに、カード会社によって該当する販売履歴がなかったこととして処理されます。
クレジット決済を導入しているお店は、このチャージバック発生のリスクを抱えることになります。
チャージバックが発生した時点でカード会社から代金がお店に支払われていた場合、お店はカード会社に該当する金額分を返金しなくてはなりません。
しかし、販売してしまった商品は不正を働いた者の手に渡ってしまっているので、戻ってくることはまずないでしょう。
つまり、チャージバックの発生は商品を万引きされたのと同じことで、お店にとっては損害となってしまいます。
チャージバックは日常的な頻度で発生するわけではありませんが、いざというときのために備えたいならチャージバック保証サービスが頼りになります。
チャージバック保証サービスに加入しておけば、一定の被害額を保証会社に保証してもらえます。
チャージバックのリスクがどうしても気になるのであれば、チャージバック保証サービスに申し込むとよいでしょう。
まとめ
クレジットカードを使えば後払いで買い物できてとても便利。
あまりにも身近な存在なため、どのような仕組みで買い物できるようになっているか知らない方も多いのではないでしょうか。
もちろん、クレジットカード決済の仕組みを知らなくても問題なく利用はできますが、メリットも含めて理解しておくことでより安心して使うことができます。

デメリットを知っておけば、後々トラブルにならないよう対策もできますよ。
今回ご紹介したクレジットカード決済の仕組みや、メリット・デメリットを今後のカードライフに活かしてみてください。
「クレジットカードでなぜ買い物ができるのだろう」と疑問に感じたことはありませんか。