クレジットカードの使い分けはお得!メインとサブ、現金との使い分けを解説
監修者:クレジットカード専門家 菊地崇仁
便利でお得なクレジットカードですが、利用するお店やシーンによって「完ぺきに使い分けている!」という自信のある方は、どれくらいいるでしょうか。
クレジットカードには様々な種類があるので、お店によってクレジットカードを使い分けるというのは確かに賢い選択です。
しかし、やみくもにたくさんのカードを持っていても、ポイントをうまく活用できなかったり、管理することが面倒になってくるというデメリットが発生しがちです。
また支払いの際に、「クレジットカードと現金、電子マネーをどのように使い分けたらいいのだろう?」と、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
せっかくクレジットカードを複数所有しているのであれば、クレジットカードを賢く使い分ける方法を知りたいと思いませんか?
他にも、
- メインカードとサブカードのおすすめが知りたい
- クレジットカードと現金の使い分け方法が知りたい
- クレジットカードを使い分けるメリットが知りたい
- クレジットカードを使い分ける上での注意点が知りたい
といった、お得で賢いクレジットカードの使い分け方法について解説します。
複数のクレジットカードの使い分けや、現金とクレジットカードの使い分けなど、クレジットカードの賢い使い方を知れば、自分に適した方法をすぐに実践するべきか判断することができるようになります。
この記事の目次
クレジットカードを使い分ければもっとお得
それではさっそく、クレジットカードを使い分けてお得に活用するための方法をご紹介します。
メインカードは高還元率のものをチョイス
まずメインとなるクレジットカードは、ポイント還元率の高さを基準に選びましょう。
高還元率のクレジットカードには、1%以上貯まるカードを基準に選びます。還元率0.5%程度では高還元率ではないので、筆者としてはサブカードでの利用を検討することをおすすめします。
1%以上の還元率なら無駄なく貯められる
また200円で2ポイント貯まるカードはメインカードにふさわしいでしょうか?200円で2ポイントならポイント還元率1.0%となりますが、200円に達しなかったときに端数は切り捨てられてしまうため、ポイント付与率が下がってしまいます。
例えば1回の決済で500円のお買い物をしても、4ポイントしか貯まりません。また月額利用額が1,000円で1ポイントのカードでは、1,000円単位でしかポイントが貯まっていきません。
少額決済するときのことを考えて、できれば1%以上還元されるカードにしておくと安心です。
1ポイントは換算するといくらになるかも考えよう
さらに1,000円につき1ポイントが貯まるカードの還元率は、その1ポイントが何円の価値があるのかで還元率が決まります。たとえばJCBカードは1,000円につきOkiDokiポイントが1ポイント貯まりますが、nanacoポイント5ポイントと交換することができます。
そうなると、1,000円につき5円が貯まる還元率0.5%のカードというように考えることができます。ちなみにOkiDokiポイント1ポイントは楽天ポイントに交換すると4ポイントになるため、還元率0.4%になります。
利用額による加算or毎月の合計額による加算?
また補足ですが、1,000円につき1ポイントが貯まるカードは、利用ごとではなく毎月の合計額に対してポイントが付与されるパターンが多いため、必ずしも損をするとは限りません。
メインカードとなるクレジットカードは、
- 端数切り捨て
- 最終的にポイントを何に交換するか
を基準に選ぶようにしましょう。
サブカードには独自の特典やサービスがあるものをチョイス
次にサブカードには、独自の特典やサービスがあるクレジットカードを選びましょう。
メインカードから脱落したカードでも、独自の特典やサービスで還元率が上がるものは、サブカードとして有効利用することができます。
たとえばイオンカードセレクトは200円につき1ポイントが貯まるカードですが、イオングループの対象店舗ならいつでもポイント2倍となります。
このように特典によって高還元率になるカードは、サブカードとして活躍させましょう。
年会費のかかるサブカードには注意
ただし、独自の特典やサービスが自分にとっていくら魅力的であったとしても、年会費がかかるカードはよく検討したほうがいいでしょう。
基準としては、
- 年会費を超えるお得なメリットがあるかどうか
- 還元されるポイントで年会費を差し引きゼロにできるかどうか
などがあります。
自分のライフスタイルを考慮してカードを決めよう
自分のライフスタイルを考えてカードを選ぶことも重要なポイントです。
独身時代の旅行が趣味で、空港ラウンジを無料で何度も利用していた人も、家族が増えるなどライフスタイルが変わった時にはカードを見直す機会です。
旅行の機会が減り、空港ラウンジを利用しないのであれば、もっと生活に密着した別のクレジットカードに切り替えたほうが、お得に生活することができるかもしれません。
使い分ける上での注意点
メインカードとサブカードを使い分ける上での注意点には、
- ポイントが分散しないように注意
- カード管理はしっかりと
という2点があります。
それぞれの内容について詳しく解説します。
ポイントが分散しないように注意
カードを使い分けで、ポイントが分散しないように気をつけましょう。メインカードとサブカードのポイントを特定のポイントに集約すれば、効率よくポイントを貯めることができるようになります。
カードの管理はしっかりと
たまにしか使わないサブカードであったとしても、しっかりと管理するようにしましょう。利用したことをうっかり忘れて、口座引き落とし日に口座残高が残っていなかったということも考えられます。
もし支払日に引き落としできずにそのまま放置してしまえば、カードの利用が一時停止になったり遅延損害金を支払ったりする必要が出てきます。
また、年会費が無料だからと解約しないまま残しておいたとしても、有効期限内であれば紛失や盗難によるリスクが増えます。
さらにカードが複数枚あると、いつの間にかポイントの有効期限が切れていた、ということもあるかもしれません。カードが増える分だけ、支払い管理やポイント管理をしっかりと行うようにしましょう。
おすすめのクレジットカード
メインカードとサブカード、それぞれにおすすめのクレジットカードをご紹介します。
なぜメイン(もしくはサブ)でおすすめなのか、その理由も説明していきます。是非カード選びの参考にしてみてください!
メインカードにおすすめ
メインカードの基準は、「ポイント還元率の高さ」が重要となります。この基準を満たしたカードをご紹介します。
楽天カード
楽天カードは、
- 100円につき1ポイントが貯まる
- 1ポイント=1円として使える(ポイント還元率1.0%)
- 年会費無料
という特長があるため、メインカードの基準を満たしています。
楽天カードはポイントを思いっきり貯めたい人におすすめです。
オリコカード・ザ・ポイント
オリコカード・ザ・ポイントは、
- 100円につき1ポイントが貯まる
- 1ポイント=1円として使える(ポイント還元率1.0%)
- 年会費無料
という特長があるため、メインカードとして活用することができます。
オリコカードはAmazonギフト券にポイント交換することができるので、Amazonをよく利用する人におすすめです。
JALやANAなどの航空系カード
JALやANAなどの航空系カードは、マイルを貯めたい人におすすめです。
JALカードやANAカードも、基本的に10,000マイルから特典航空券に交換することができます。
マイルは航空券の値段に換算すると、還元率2.0%を軽く超えるので、「飛行機に無料で乗りたい!」と考えている旅行好きな方に特におすすめです。
- 通常のお買い物でマイルが貯められる
- カード入会時や継続時にボーナスマイルが加算される
- フライトマイルも貯まる
航空系クレジットカードにはこのような特長があるため、年会費を支払ってもマイルで簡単に元をとることができるでしょう。
航空系カードをメインカードにすれば、あっという間にたくさんのマイルを貯めることができるようになります。
VIASOカード
VIASOカードは、ポイント交換が面倒な人におすすめです。自動的にキャッシュバックされる、年会費無料のカードです。
- 1,000円につき5ポイントが貯まる
- 1ポイント=1円として使える(ポイント還元率0.5%)
- 年会費無料
ポイント還元率は0.5%ですが、「貯まったポイントが1ポイント=1円で自動キャッシュバックされる」という特長があります。
蓄積ポイントが1年間で1,000ポイント以上になると、自動で銀行口座にキャッシュバックされます。ポイントを交換する手間もなく有効に使えるという点で、メインカードにおすすめです。
またさらに、携帯電話料金やETC料金の支払いはポイントが2倍になったり、Point名人.com利用でVIASOボーナスポイントが加算されるため、ポイント還元率0.5%をカバーするだけのメリットがあると考えることができます。
貯まったポイントを自分で交換するのが面倒だと感じる人に、おすすめのカードです。
三井住友カード
国内最大手の圧倒的な安心感があり、問い合わせ体制が充実しているカードとして、三井住友カードもおすすめです。
三井住友カードは1ポイント=3~5円として使えるカードですが、200円につき1ポイントが貯まるのでポイント還元率0.3~0.5%となります。
しかし、同じ三井住友カードでもデビュープラスならば、ポイント還元率が2倍になりお得です。
三井住友デビュープラスカードなら、満18歳~25歳のあいだはずっとポイントが2倍になるため、ポイント還元率0.6~1.0%のカードとして使うことができます。
年会費は初年度年会費無料2年目以降1,250円(税別)ですが、条件付きの年会費割引特典で実質0円にすることができます。
最大手の安心感のある三井住友デビュープラスカードや三井住友カードは、初めてクレジットカードを作る人におすすめします。
サブカードにおすすめ
おすすめのサブカードは、特典やサービスが充実しているかという基準で選んでみました。
イオンカード
イオンカードは200円で1ポイントの還元率0.5%のカードですが、特典には
- イオングループ利用でいつでもポイント2倍
- イオン銀行の普通預金金利が店頭表示金利よりも優遇される
というものがあります。
イオングループ店舗を積極的に活用することで、ポイント還元率を1.0%にすることができるようになります。
イオンカードにはWAONやJALマイレージバンクと一体化したカードがあり、
- カード利用200円につき1マイルが貯まる
- WAON200円利用で1マイルが貯まる(お客さまワクワクデー(毎月5日、15日、25日)は2倍)
という特長があります。年会費無料で持てるのでメインカードでマイルを貯めている人におすすめのカードです。
エポスカード
エポスカードは200円につき1ポイントが貯まる年会費無料のポイント還元率0.5%のカードですが、
- 提携店舗利用でボーナスポイントや最大5倍のポイント付与
- ネットショッピングでポイント2~30倍付与
- 海外旅行保険が自動付帯
- 年4回あるマルコとマルオの7日間はマルイ店舗利用で10%OFF
という特典があります。
貯めたポイントはマルイのお買い物で1ポイント1円として支払うことができ、お得にお買い物をすることができます。
マルイやモディなどをよく利用する人におすすめしたいサブカードです。
JCBブランドのカード
JCBブランドのカードは、海外旅行が好きな人におすすめしたいサブカードです。メインカードの国際ブランドがJCB以外の場合は、年会費無料のサブカードの国際ブランドをJCBにしておけば旅行の際にさまざまな優待を受けることができてお得です。
特にハワイでは、
- レストランや店舗での割引優待
- JCBプラザラウンジ・ホノルルでの日本語サポート
- JCBカード提示でハワイのワイキキトロリー(ピンクライン)に無料で乗車できる
という特典を受けることができるのです。ハワイ以外でも、日本人に人気の旅行先ではJCBプラザラウンジが利用できるので、ぜひ旅行前にチェックしてみてくださいね。
以上、サブカードにおすすめのカードを紹介しました。
せっかくサブカードを持つなら、同じ国際ブランドで統一するのではなく、いくつかのブランドを組み合わせることがおすすめです。万が一そのブランドカードが使えないときに、他の国際ブランドの選択肢が増えるからです。
メインカードとサブカードの使い分けの基準やポイントがわかったら、最後に電子マネー、現金、クレジットカードの使い分けをマスターしましょう。
電子マネーや現金とクレジットカードの使い分け
クレジットカードと電子マネー、現金はどのように使い分ければお得なのでしょうか?
少額決済には現金を使う人が大半
1,000円未満の少額決済には、現金を使う人がほとんどですよね。しかしもちろんコンビニやスーパーの少額決済でも、クレジットカード決済することができます。
現金で支払うよりポイントも貯まるのでお得なのですが、利用金額の管理が面倒になるデメリットがあります。
クレジットカードは後日まとめて利用明細で確認することになるので、細かい決済まで覚えている人はほとんどいません。
利用金額をしっかりと管理しなければ、カード利用上限金額に達してしまい、肝心な時にカード決済できない!ということになってしまいます。
少額決済でも利用しやすいのが電子マネー
1,000円未満のちょっとしたお買い物に、わざわざクレジットカードを使うのが面倒な方は、是非電子マネーがおすすめです。
現金で直接支払うよりも電子マネーに現金をチャージして使えば、電子マネーのポイントを貯めることができるからです。
しかし、電子マネーは残高がいくら残っているのかを確認するのが面倒という人もいらっしゃるかと思います。
そんなときは後払いの電子マネーを使ってみましょう。チャージ不要で残高確認の手間がかかりません。
後払いの電子マネーには、
- QUICPay
- iD
- QUICPay(nanaco)
などがあります。オリコカード・ザ・ポイントには、QUICPayとiD両方の機能が搭載されているとても便利なクレジットカードです。
これらの電子マネーを使うためには、対応したクレジットカードが必要になります。
楽天Edyは原則として前払いの電子マネーですが、クレジットカードからチャージするようにすると後払いの電子マネーのように使うことができます。
ポイントも貯まってお得に決済することができるようになります。
まとめ
メインとサブのクレジットカード、現金、電子マネーの使い分けはいかがでしたか?これで完璧に使い分けする自信が出てきたのではないでしょうか。最後に使い分けの基準をまとめてみます。
- メインカードはポイント還元率の高さを基準に選ぶ
- サブカードは特典やサービスの内容を重視して選ぶ
- ポイントが分散しないように注意する
- 少額決済は現金よりも電子マネーのほうがお得
使用用途や国際ブランドでクレジットカードを使い分ける方法、現金と電子マネーの使い分けを正しく理解することができれば、自分のライフスタイルに応じた使い分けの方法を適切に判断することができるようになります。
手持ちのクレジットカードのポイント還元率や特長を整理して、もっとお得にクレジットカードや電子マネーのある生活を楽しみましょう!
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- 監修者:クレジットカード専門家 菊地崇仁
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約80枚のクレジットカードを保有し、約130万円の年会費を支払っている。 一般カードからプラチナカード等のプレミアムカードを実際に保有・利用し、信用できる情報提供を目指している。すべてのカードを利用し、おトクな使い方、おすすめの使い方を日々研究中。