一人暮らしに関わる費用解説&クレジットカードで生活費節約術
監修者:ファイナンシャルプランナー 稲村優貴子
これから春に向けて一人暮らしを始めようと思っている方は、実際に毎月どのくらいの費用が必要なのか不安ではありませんか。
一人暮らしの初期費用や毎月の費用の概算が分かれば、安心して新生活を始めることができるようになります。
また、一人暮らしを始めるために必要な初期費用や毎月かかる費用を抑える方法を知り、一人暮らしに関するお金の不安を解消したいと思いませんか?
今回は毎月かかる生活費を節約する方法や、クレジットカードによるお得な割引やポイントを賢く使って家計を助ける方法をお伝えしていきます。
この方法をマスターすれば、一人暮らしに関してお金の不安を抱えている人が初期費用や毎月の生活費を節約する方法を知り自分で実践することができるようになります。
さらに、クレジットカードの割引特典やポイント制度を利用すれば、現金払いにはない「お得体験」を味わえます。
最後まで読めば、一人暮らしのお金に関する不安が解消されて新生活を始めるのが楽しみになるでしょう!
この記事の目次
一人暮らしを始めるまでにかかる費用
一人暮らしを始めるまでには、以下の2つの費用がかかります。
- 部屋を借りる費用や引っ越し費用
- 家具や家電、その他の生活必需品を揃える費用
具体的にどのような費用がかかってくるのかを確認しましょう。
部屋を借りる費用・引っ越し費用
一人暮らしをするためには、部屋を借りる費用や引っ越し費用がかかります。
部屋を借りる費用は「敷金」や「礼金」、「不動産会社への仲介手数料」といった費用があります。敷金や礼金は家賃の2ヶ月分、仲介手数料は家賃1ヶ月分が目安となります。
前家賃として1ヶ月分支払うこともあるため、最初に支払う費用は家賃の4~5ヶ月分と考えておきましょう。
敷金や退去時に返還してもらえる費用ですが、礼金は謝礼として支払うもので返ってきません。部屋を借りる際は「礼金0ヶ月」となっているものを選ぶことで初期費用を安くすることができます。
引っ越し費用は運搬する荷物の量によって金額が異なるため、家電や家具を持っていくのであれば解体してコンパクトな状態にすることで引っ越し費用を安く抑えることができます。
折り畳み式の家具を選ぶのも費用を安く抑えるための賢い方法です。
家具や家電、その他の生活必需品を揃える費用
一人暮らしを始めるためには、引越し先で使用する家具や家電、その他生活必需品を揃える費用も必要です。
冷蔵庫や洗濯機、電子レンジといった家電は生活する上でなくてはならないものですが、一度にすべてを購入するとなると費用がかさみます。 コインランドリーやコンビニなどを上手に活用しながら少しずつ買い足していけば、費用を分散できるようになります。
初期費用を節約する方法は、後述する「一人暮らしの初期費用節約術」で詳しく解説していきます。
一人暮らしを始めるために必要な費用にはどのようなものがあるのかを理解することができたら、次に一人暮らしの1ヶ月にかかる費用の内訳を確認していきましょう。
一人暮らしの1ヶ月にかかる費用内訳
一人暮らしの1ヶ月にかかる費用内訳を、大学生と社会人に分けてまとめてみました。
どちらも部屋を借りる前提で家賃支払いが発生していますが、寮などの場合はもう少し安くなるとお考えください。
大学生の場合
大学生の1ヶ月の費用内訳は、以下の金額を一般的な目安として考えておきましょう。
- 家賃(1DK):6万円
- 食費:3万円
- 光熱費(電気、ガス、水道、NHK受信料):1.5万円
- 通信費:1万円
- 娯楽、交際費:2万円
- 大学までの交通費:0.5万円
- 合計:14万円
食費の3万円は1日1,000円×30日で計算しているので、学食や自炊を活用すればもう少し抑えることができます。 光熱費は夏や冬はもう少しかかることになりますが、1年を平均するとだいたい1.5万円くらいになります。
NHK放送受信料は家族割引を活用すれば半額の受信料で済みます。 通信費は主に携帯端末の使用料ですが、格安SIMや格安スマホを活用すればさらに費用を安く抑えることができます。
大学までの交通費は片道30分の通学定期券1ヶ月分で計算しています。大学から徒歩圏内の部屋を借りれば交通費を0円にすることができます。
社会人の場合
社会人の1ヶ月の費用内訳は、だいたいこれくらいはかかると考えておきましょう。
- 家賃(1DK):10万円
- 食費:3万円
- 光熱費(電気、ガス、水道、NHK受信料):1.5万円
- 通信費:1万円
- 娯楽、交際費:5万円
- 会社までの交通費:0万円
- 合計:20.5万円
社会人の場合は残業で帰宅が遅くなることを考慮し、都心にある会社周辺へ引っ越すことを想定して家賃を上げて計算しました。(首都圏と地方ではかなり差があります)
家にいる時間が少なくなるため食費3万円は変わらない代わりに、飲み会が増えることが考えられます。
そのため、娯楽、交際費を2万円から5万円に増額しています。 会社までの交通費は通勤費が支給されるため0円となり、1ヶ月合計20.5万円の費用がかかると考えることができます。
ここまで、一人暮らしを始めた後にかかる費用についてお伝えしました。 続いて、一人暮らしの初期費用節約術をご紹介します。
これで、一人暮らしの初期費用を抑える方法が知ることができるようになります。
一人暮らしの初期費用節約術
一人暮らしの初期費用を節約する方法には以下のようなものがあります。
- 引越し費用削減のため少ない荷物であれば宅急便で送る
- 家具家電をまとめて1カ所のお店で揃え、値引き交渉する
- 家具家電のリサイクル品やアウトレット品を購入する
- クレジットカードで購入すればかかった金額をまるごとポイントにできる
それぞれの具体的な方法について詳しく解説していきます。
引越し費用削減のため少ない荷物であれば宅急便で送る
少ない荷物であれば宅急便で送って引っ越し費用を安く抑えましょう。運搬する荷物をできるだけ少なくすることができれば、引越し業者へ依頼する必要はありません。
持っていく荷物を厳選するだけで、初期費用を大幅に削減することが可能です。引っ越し後に必要だと思うものがあれば、実家から送ってもらうようにしましょう。
家具家電をまとめて1カ所のお店で揃え、値引き交渉する
家具や家電はまとめて1カ所のお店で買い揃えて値引き交渉をしてみましょう。 商品が1つだけの場合に比べると、まとめて複数の商品を一度に購入することで値引き交渉が成功する確率が高くなります。
新生活フェアや買い替えキャンペーンを上手に活用すれば、家具や家電をお得に買い揃えることができるようになります。
家具家電のリサイクル品やアウトレット品を購入する
家具や家電は、リサイクル品やアウトレット品を狙うのも1つの手です。 リサイクル品でも品質保証がついているものもあるため、万が一のことがあっても安心して使うことができます。
アウトレット品には型落ち品や展示品などがあり、機能面でまったく支障のないものがほとんどです。色やデザインにこだわらないという人は、アウトレット品で家具や家電をお得に購入することができるでしょう。
クレジットカードで購入すればかかった金額をまるごとポイント対象にできる
現金ではなくクレジットカードで購入すれば、かかった金額をまるごとポイント対象にして、還元を受けられます。
特に家電や家具は高額になる傾向があるため、現金ではなくクレジットカードで支払えばポイントがたくさん貯まってお得です。
そしてクレジットカードによる節約術を利用するためには、実家にいるうちにクレジットカードを作っておくようにすると安心です。
クレジットカードの発行条件は高校生を除く18歳以上となっているものが多くなっています。家族カードなら追加カードとして発行することになるので、卒業と同時に申し込めばすぐに使えるようになります。
本人名義の学生用クレジットカードを作る場合でも、世帯主と同じ住所のほうが審査が通りやすくなるので、実家にいるあいだにクレジットカードを作っておくことをおすすめします。
一人暮らしの初期費用を抑える方法を知っておけば、安心して新生活を始めることができるようになることが分かりました。
続いて、クレジットカードを活用した生活費の節約術についてご紹介します。
クレジットカードでの一人暮らし費用節約術
一人暮らしの費用は、クレジットカードを活用すればお得に節約できるようになります。 ここでは、
- クレジットカードを活用すると生活費がお得になる理由
- 毎月の公共料金をお得に支払う方法
- 一人暮らしにおすすめのクレジットカード
について詳しく解説していきます。
クレジットカードを利用すれば生活費がお得になる
クレジットカードを利用すれば生活費がお得になります。その理由は、クレジットカードで支払うことでクレジットカード会社のポイントを貯めることができ、1回払い、2回払いであれば決済手数料がかからないからです。
例えば、先ほどの1ヶ月の費用内訳には、
- 家賃
- 食費
- 光熱費
- 通信費
- 娯楽、交際費
- 交通費
といった項目がありました。食費ならスーパーやコンビニで現金ではなくクレジットカードで支払ったほうがポイントがついてお得に買い物をすることができます。
クレジットカードで支払う金額が大きくなるほど貯まるポイントも増えます。定期券は1ヶ月単位ではなく6ヶ月単位で購入すると1ヶ月あたりの料金が割安になります。一定期間まとめて払うと割安になり金額が大きくなるためポイントも多くたまりお得です。毎月買う手間も省けるのも魅力ですね。
毎月の固定費をカード払いにすることでポイントが貯まる
特に、以下のような毎月支払う公共料金のような固定費はクレジットカード払いにすることをおすすめします。
- 電気料金
- ガス料金
- 水道料金
- NHK放送受信料
- 通信費
- 保険料
電気料金については、「クレジットカードの還元率が低い場合」と「電気料金支払いが少ない場合」は口座振替割引のほうがお得になることがあります。
クレジットカードと口座振替はどちらがお得なのかを見極める方法は、下記の記事でご確認いただけます。
ガス料金は、都市ガスならクレジットカード払いに対応していることが多いのですがプロパンガスの場合はまだ対応している事業者が少ないのが現状です。
クレジットカード払いができるかどうか、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。 NHK放送受信料については、家族割引を適用すれば半額になります。
なるべく早めに手続きして、NHK放送受信料をお得に支払うようにしましょう。
一人暮らしでお得に節約できるおすすめカード4選
一人暮らしでお得に節約できるおすすめのクレジットカードとして、
これらの4つをご紹介します。それぞれのクレジットカードのおすすめポイントは必見です!
Amazonユーザーにおすすめ!オリコカード・ザ・ポイント
Amazonユーザーにおすすめなのが「オリコカード・ザ・ポイント」です。
オリコカード・ザ・ポイントは、
- ポイントが貯まりやすい
- ポイントをすぐに使うことができる
- 年会費無料
というメリットがあります。
カード会員専用のショッピングサイト「オリコモール」経由でAmazonを利用すると、ポイント還元率が「入会後6ヶ月間は3.0%」となります。
さらにすべての買い物が「入会後6ヶ月目以降は2.0%」になるのでお得にポイントを貯めることができるようになります。
Amazonをよく利用する人なら、年会費無料のオリコカード・ザ・ポイントは是非持っておきたい1枚です。
docomoユーザーならdカード
携帯電話のキャリアがdocomoの方は、dカードを1枚は持っておくと良いでしょう。
dカードには、
- 年会費無料
- ポイント還元率1.0%(100円(税込)につき1dポイント付与)
- dポイント特約店での利用でさらにポイントUP
という特徴があります。
また、docomoユーザーの方がdカードを持った場合、「dカードケータイ補償」の対象となり、携帯電話の紛失や盗難に遭った際の買い替え料金のうち、最大1万円までカバーしてもらえます。
docomoの携帯料金や「ドコモ光」の利用料金でも1,000円(税別)につき10ポイントが貯まるので、生活に不可欠なコストもポイントに還元できます。
イオングループをよく利用するならイオンカード
イオングループの店舗をよく利用するなら「イオンカード」がおすすめです。
イオングループの対象店舗でイオンカードを使えば、
- いつでもときめきポイントが2倍
- 毎月20日と30日のお客さま感謝デーは5%オフ
というお得なカード特典を活用することができるからです。
全国のイオンだけでなく、ダイエーやマックスバリュ、アコレやピーコックストア、KASUMI、ウエルシア薬局、ミニストップなどでも上記のカード特典でお買い物がお得になります。
イオンカードは年会費無料で持つことができるので、持っているだけで損をすることはありません。お客さま感謝デーの日にまとめ買いをすれば家計の節約になってお得です。
ポイントが貯まりやすい!楽天カード
ポイントの貯まりやすさを重視するなら「楽天カード」がおすすめです。
楽天カードには、
- 年会費無料
- ポイント還元率1.0%(楽天市場で利用すればいつでも3.0%)
- 貯めたポイントは街中で使える
というメリットがあります。 また、楽天は楽天エナジーや楽天モバイル、楽天銀行といったサービスも展開しています。
クレジットカード利用を連動させて月々にかかる費用をポイントで支払えば、もっとお得に一人暮らしの費用を抑えることが可能となります。
まとめ
一人暮らしにはさまざまな費用がかかりますが、初期費用を抑える方法や節約術を知ることでお金に対する不安を解消できるようになります。
特にクレジットカードを利用した節約術は、ポイントがお得に貯まるだけでなく未払いを防ぐという隠れたメリットもあります。
「うっかり支払いを忘れて電気やガスを止められてしまった!」という事態を防ぐためにも、クレジットカードがあれば安心して一人暮らしをすることができます。
この記事を最後までお読みいただいた方なら、一人暮らしの初期費用や毎月の生活費を節約する方法やクレジットカードの割引特典やポイント制度を利用してお得に生活できるようになります。
年会費無料で持てるクレジットカードを有効活用して、新生活を思いっきり楽しんでください!
- 監修者:ファイナンシャルプランナー 稲村優貴子
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現在FP For You代表としてメディア出演・相談・講演・執筆業務を行っている。年間500件の個別相談をこなし、20年以上のキャリアで教育資金・住宅資金・離婚カウンセリング等相談内容は多岐にわたる。