格安スマホでもおサイフケータイは利用できる?電子マネーに対するメリットや利用方法、対応機種を解説

格安スマホと呼ばれるスマートフォンでも、対応機種なら おサイフケータイを利用することが可能です。
おサイフケータイの主な機能は、 電子マネーによる決済です。専用のプラスチックカードを持たなくても、電子マネーを利用できるようになります。
まずはじめに、「そもそも格安スマホって何?」というところから説明しますね。
この記事の目次
- 格安スマホとは
- 格安スマホとは低価格のSIMフリースマートフォン
- 格安SIM+格安スマホで毎月の料金が半額以下に
- おサイフケータイとは
- おサイフケータイで利用可能なサービス・機能
- FeliCaチップを搭載した対応端末のみ利用可能
- おサイフケータイとApple Payの違い
- おサイフケータイとAndroid Payの違い
- おサイフケータイのメリット
- カードタイプの電子マネーよりも多機能で便利
- 複数の電子マネーを1台のスマホにまとめられる
- おサイフケータイの設定方法
- 設定方法はキャリアのスマートフォンとまったく同じ
- 機種変更でモバイルSuicaを設定する
- 新しく楽天Edyを設定する
- 格安スマホにおけるおサイフケータイの注意点
- 対応アプリは機種によって異なる
- iDアプリはdカード非対応
- 盗難紛失
- おサイフケータイの削除方法
- おサイフケータイに対応している格安スマホ一覧
- 富士通 arrows M03
- SHARP AQUOS SH-M04 / SH-M04-A
- 京セラ DIGNO W
- 京セラ DIGNO Phone
- その他
- まとめ
格安スマホとは
「格安スマホ」とは一体どのようなスマートフォンでしょうか。また格安でもおサイフケータイが利用できるのでしょうか。
スマートフォンについてあまり詳しくない方のために、まずは格安スマホの定義から確認していきましょう。
格安スマホとは低価格のSIMフリースマートフォン
実は「格安スマホ」に明確な定義はなく、人によって様々な解釈が存在します。一般的には下記の項目1つ以上に該当するスマートフォンが「格安スマホ」と呼ばれることが多いです。
- 本体価格が格安なSIMフリースマートフォン
- 格安SIMとセットで販売されているスマートフォン
- 月額料金が格安なスマートフォン
元々は通信料金が格安な「MVNO」と呼ばれる事業者が販売するスマートフォンのことを指すことが多かったと筆者は記憶していますが、最近では大手キャリアが販売するスマートフォンでも月額料金さえ安ければ「格安スマホ」と謳われることがあります。
これらをすべて格安スマホと言ってしまっても間違いではありませんが、ここでは格安SIMとセットで販売されていることが多い「本体価格が格安なSIMフリースマートフォン」を格安スマホとして説明しますね。
MVNOとは大手キャリアとは違う通信事業者
MVNOとは何かについて補足しておくと、「ドコモ・au・ソフトバンクといった大手キャリアから通信設備を借りて、サービスを提供している通信事業者のこと」を指します。
MVNOはサービス内容を絞ることでコストを切り詰め、 大手キャリアよりも格安な通信料金を実現しています。
具体的には大手キャリアと比べると 通信速度が遅くなりやすかったり、代替機の貸出サービスなど「大手キャリアでは当たり前のサービス」が MVNOでは提供されていない、あるいは有料のオプションとして提供されていたりします。
トラブルが発生した際に 相談できる店舗が少ないので、ある程度は自力で対処できる能力が求められます。例えば端末が故障した場合は 直接メーカーに連絡して、自分の手で発送手続きを行わなくてはいけません。
そういったデメリットがある代わりに通信料金は破格です。スマートフォン本体の購入費用を考慮しても、大手キャリアの 半額以下で利用することができます。
格安SIM+格安スマホで毎月の料金が半額以下に
大手キャリアのスマートフォンを契約すると、通常は最低でも6,500円~7,000円/月の料金がかかります。
さらにスマートフォン本体の購入費用も考慮すると、1か月あたりの維持費はさらに高くなるはずです。
しかしMVNOと契約した 格安SIM+格安スマホなら、毎月の料金を大手キャリアの 半額以下に下げることも簡単です。
例えばIIJmioのミニマムスタートプラン(音声通話機能付き)は 1,600円/月で提供されています。またarrows M03という機種は一括払いだと32,800円、24回分割払いだと1,380円/月で販売されています。仮に分割で購入したとしても毎月の支払額はたった 2,980円です。
このように格安SIMと格安スマホを組み合わせて使えば、簡単に 通信料金を半額以下に抑えられます。
ここまでの説明で格安スマホがどのようなものなのか、なんとなくでもお分かりいただけましたでしょうか。
おサイフケータイとは
おサイフケータイとは、 携帯電話を利用したモバイル決済サービスのことです。
スマートフォンが登場するよりも前から普及していたサービスなので、名前だけは聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
携帯電話ならどれでも利用できるというわけではなく、対応している機種のみがおサイフケータイを利用できます。
おサイフケータイで利用可能なサービス・機能
- 電子マネー
- ポイントカード
- 割引クーポン
おサイフケータイと聞いてまず思い浮かべるのは、 電子マネーによる決済機能ではないでしょうか。
例えば「モバイルSuica」を設定した携帯電話を持っていれば、切符を買わなくても携帯電話をかざすことで改札を通れるようになります。またAmazonなどのWEBサイト上でも決済することが可能です。
決済機能以外では、ローソンだとポイントを貯めたり支払いに使うこともできますし、マクドナルドでは割引クーポンを使用することもできます。
おサイフケータイに対応している電子マネー一覧
- iD
- 楽天Edy
- モバイルSuica
- nanacoモバイル
- モバイルWAON
- QUICPay
- モバイル スターバックス カード
おサイフケータイに対応している電子マネーは全部で7種類存在します。
電子マネーは通常プラスチックカードを使って決済しますが、おサイフケータイに対応している携帯電話を持っていれば カードは不要です。また 1台の携帯電話に複数の電子マネーを設定して使い分けることもできます。
因みにスーパーやレジなどでは、読み取り機にかざす前に店員さんへ利用したい電子マネーの種類を伝える必要があります。
「おサイフケータイで払います」と伝えても店員さんは困ってしまいますので、 iDで払いたいならiD、 楽天Edyなら楽天Edyと伝えましょう。
FeliCaチップを搭載した対応端末のみ利用可能
おサイフケータイは 「FeliCaチップ」を搭載している対応端末のみ利用可能です。
FeliCaチップを搭載している端末は必ず「おサイフケータイ対応」である旨が記載されているので、非対応の機種を見分けることはそれほど難しくありません。
しかし1点だけ、気を付けないといけないポイントがあります。それは「NFC対応」のスマートフォンです。
NFCに対応していれば使えるわけではない
少し複雑な話になりますが、おサイフケータイの機能を実現するためにはNFC(Near Field Communication)と呼ばれる、近距離無線通信規格が用いられています。
ところがNFCに対応しているすべてのスマートフォンがおサイフケータイに対応しているわけではありません。一口にNFCと言っても、NFC Type AやType B、Type Fなどの様々な規格が存在するのです。
おサイフケータイが採用しているのはNFC Type Fと呼ばれる規格になります。 Type-F以外のNFC対応スマートフォンではおサイフケータイを利用できません。
日本国内においてNFCと言えば、ほとんどの場合はType AやType Bのことを指します。また先ほど述べたように、おサイフケータイに対応している機種は必ずその旨が明記されているはずです。
おサイフケータイに必要なFeliCaもNFCの一種ではありますが、「NFCに対応している機種のすべてが、おサイフケータイに対応しているわけではない」のでその点だけ注意しましょう。
一部の格安スマホもおサイフケータイに対応
数は少ないですが、格安スマホ、つまりSIMフリーのスマートフォンでもおサイフケータイに対応している機種はあります。富士通やSHARP、京セラといった国内メーカーが製造しているSIMフリースマートフォンの多くはFeliCaチップを搭載しており、おサイフケータイを利用することが可能です。
因みにFeliCaは元々ソニーが開発した技術ということもあって、海外ではほとんど普及していないのが実情です。そのため 海外メーカー製の格安スマホではまだ搭載された実績がありません。(※旧EMOBILEからキャリアスマホとしてFeliCa搭載SIMフリースマートフォンが発売されたことはあります。)
ただし海外メーカー勢も、日本市場におけるFeliCa対応の重要性には注目しています。早ければ年内にも、HuaweiやASUSといった人気の海外メーカーからFeliCaを搭載した格安スマホが発売されるかもしれません。
おサイフケータイとApple Payの違い
Apple Payには2種類の決済機能があります。
- FeliCaを利用した店舗決済
- FeliCaが不要なWEB決済
最新のiPhone 7や7 PlusはFeliCaチップを搭載しているので両方に対応していますが、iPhone 6sやSEなどはWEB決済のみ対応しています。
FeliCaを利用した店舗決済機能はおサイフケータイと似通っています。ただしApple Payが対応している電子マネーはモバイルSuicaとiD、そしてQUICPayの3種類のみです。
WEB決済機能では対象サービスを利用する際に連絡先や住所などの入力が省けたり、登録してあるクレジットカードから決済することが可能です。これはおサイフケータイにはない機能ですね。
詳しくは下記の記事を確認してください。
おサイフケータイとAndroid Payの違い
Android PayはAndroid OS搭載かつNFC対応スマートフォンで利用可能なモバイル決済サービスです。おサイフケータイのように読み取り機にかざして決済する機能のほかに、バーコードやQRコードタイプのポイントカードを読み込んで登録しておける機能も搭載されています。
対応している電子マネーの加盟店では読み取り機にかざすだけで決済が可能ですし、ポイントカードを提示する代わりにスマホの画面を読み取ってもらうことでポイントを貯めたり支払ったりすることも可能です。後者はおサイフケータイやApple Payにはない機能ですね。
国内における知名度が低いAndroid Payですが、それには理由があります。
Android Payのデメリット
本来はNFCにさえ対応していれば利用できるはずのAndroid Payですが、日本国内においてはFeliCaチップを搭載している端末以外では利用できないように制限されています。したがってAndroid Payに対応している機種は、おサイフケータイに対応している機種とほぼイコールということになります。
ところが現在Android Payが対応している電子マネーは 楽天Edyとnanacoの2種類のみとなっています。決済機能においては、おサイフケータイに対するメリットが皆無なのです。
またポイントカードを取り込める機能は確かに便利なのですが、 店舗側がAndroid Payを把握していないために読み取りを拒否されるというトラブルが少なくありません。
店員さんが柔軟に対応してくれれば良いですが、店舗によっては 公式のポイントカードしか受け付けてもらえない可能性もあります。しかし結局ポイントカードを持ち歩かないといけないのでは、そのメリットさえもなくなってしまいます。
対応電子マネーの追加やNFC決済の普及に期待
将来的には日本でも非FeliCaタイプのNFC決済が普及して、Android Payによる決済も可能になるでしょう。しかし現時点では対応している電子マネーが限られており、決済機能としてはおサイフケータイのほうが優れているというのが現状です。
他の電子マネーに対応していくことも検討されているので、今後に期待したいところです。
おサイフケータイのメリット
おサイフケータイを利用しなくても、プラスチックカードを発行すればどの電子マネーも利用することは可能です。しかしおサイフケータイにはおサイフケータイならではのメリットがあります。
カードタイプの電子マネーよりも多機能で便利
Suicaや楽天Edyのようなチャージ式の電子マネーは、プラスチックカード単体で使うことはできません。専用端末を操作してチャージしたり、チャージを受け取らないと使えないのです。
しかしおサイフケータイ版のモバイルSuicaや楽天Edyは、スマートフォンのアプリを操作するだけでチャージが可能です。 24時間いつどこにいてもチャージしてすぐに使うことができます。
またおサイフケータイの機能は電子マネーによる決済機能だけではありません。コンビニでポイントを貯めたり、マクドナルドではクーポンを使ったりすることもできます。
具体的な機能については電子マネーごとに異なるので一概には言えませんが、基本的にカードタイプの電子マネーよりも多機能で便利です。
複数の電子マネーを1台のスマホにまとめられる
機能面を抜きにしても、 複数の電子マネーを1台のスマートフォンにまとめられるというメリットがあります。
セブンイレブンはnanaco、ローソンではPontaやdポイントカードといったように、お店によって相性が良いポイントカードや電子マネーがあります。
少しでもお得に買い物するためにポイントカードを作ったり、複数の電子マネーを使い分けているという方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
しかし複数の電子マネーを使うということは、電子マネーの数だけプラスチックカードを持つ必要があります。またポイントカードも基本的にお店ごとに作らないといけませんよね。
おサイフケータイを利用すれば、 複数の電子マネーを設定することが可能です。また電子マネーで決済するだけでなく、ポイントカードとしての機能を備えているアプリもあります。プラスチックカードを持たなくてもポイントを貯めたり使ったりすることが可能なのです。
さらにAndroid Payを併用すれば、バーコードタイプのポイントカードも取り込めます。すべてのポイントカードに対応しているわけではありませんが、財布の中身を減らせるのも大きなメリットですよね。
おサイフケータイの設定方法
ここでは富士通製のSIMフリースマートフォン「arrows M02」を使って、
- キャリアスマホに設定したモバイルSuicaを移す方法
- 新規で楽天Edyを設定する方法
この2つの設定方法について解説します。
設定方法はキャリアのスマートフォンとまったく同じ
おサイフケータイの設定方法はキャリアスマホでも格安スマホでもまったく同じです。
アプリ「おサイフケータイ」を起動して「サービスを追加する」から利用したいアプリ・サービスを選択するか、Playストアから検索して直接アプリをダウンロードすることも可能です。
機種変更でモバイルSuicaを設定する
まず機種変更前のスマートフォンのモバイルSuicaアプリを起動して、会員メニューを開きます。ここでモバイルSuica会員、もしくはMy JR-EAST会員のパスワードを求められるので、登録したパスワードを入力しましょう。
もしSuicaパスワードを忘れてしまった場合は、「パスワード再登録」から再登録することが可能です。登録してあるメールアドレスに再登録用のURLが記載されたメールが届くので、案内に従って新しいパスワードを設定してください。
ログインできたら「携帯情報端末の機種変更」を選択します。
最後に「機種変更する」を選択すると、機種変更を行うための処理が始まります。機種変更前のスマートフォンの操作はこれで終わりです。
次にSuicaを移したいスマートフォンでモバイルSuicaアプリを起動します。確認事項に同意できたら、右上の「再発行・機種変更の方はこちら」を選択します。ここで会員情報の入力を求められるので、該当するメールアドレス、またはIDとパスワードを入力してください。
ログインできたら「初期設定する」を選択してください。もし電話番号やメールアドレスが変更されている場合は「携帯情報端末の情報変更」から変更することが可能です。
問題がなければ機種変更手続きを実行しましょう。数十秒ほどで処理が完了し、残高が引き継がれます。
新しく楽天Edyを設定する
楽天Edyを新規登録する場合は、アプリを起動して「はじめての方」を選択します。
利用規約を確認して同意したら、楽天Edyで貯めるポイントの種類を設定します。カードタイプの楽天Edyでは楽天ポイントしか貯められませんが、おサイフケータイ版ではPontaやTポイント、au WALLETなど全12種類から1つ選ぶことが可能です。
ポイントの選択後、楽天会員のユーザIDとパスワードを入力してログインすれば設定は終了です。
Suicaや楽天Edy以外でも設定方法はキャリアスマホとまったく同じなので、おサイフケータイを利用したことがある方なら迷うことはなく設定できるでしょう。
格安スマホにおけるおサイフケータイの注意点
格安スマホでも対応機種ならおサイフケータイが利用可能ですが、大手キャリアが販売しているスマートフォンとは異なる点がいくつかあります。
対応アプリは機種によって異なる
おサイフケータイ対応を謳っている機種でも、すべてのアプリが正常に動作することを保証しているわけではありません。
対応アプリが機種によって異なること自体はキャリアスマホでも同じですが、こちらはキャリアの公式サイトから対応状況を確認することができます。しかしSIMフリーの格安スマホについては、情報を公開していないメーカーがほとんどです。
主要機能である電子マネーについてはすべての機種が対応していると思われますが、マイナーなアプリについては正常に動作しない可能性もあります。
iDアプリはdカード非対応
従来はドコモの端末でしか利用できなかったiDですが、現在ではSIMフリーのおサイフケータイ対応スマートフォンでも使えるようになりました。
ところがSIMフリー版のiDは、決済用のクレジットカードとして dカードやdカード GOLDを登録することができません。
因みにdカードはドコモが発行しているクレジットカードですが、 ドコモユーザー以外でも作ることができます。マクドナルドではdカード付帯のiDで決済すると 3%の割引に加えて、 2%のdポイントが貯まって非常にお得です。
しかし、格安スマホユーザーにとってもお得なdカードでも、SIMフリー版のiDアプリには設定できないのでご注意ください。
盗難紛失
例えばドコモユーザーがおサイフケータイ対応機を紛失した場合、ドコモに連絡すれば遠隔操作で端末にロックをかけてもらうことが可能です。
ロックがかかるとおサイフケータイも使えなくなるので、 おサイフケータイに紐づいているクレジットカード会社に連絡してカードの利用を止めてもらう必要がありません。
もちろんカードも止めておいたほうが安心ですが、SIMフリーのスマートフォンの場合はそもそもこのような遠隔ロックサービスが提供されていません。
不正利用を防ぐためにはカード会社や、アプリ提供会社に個別で連絡する必要があります。
おサイフケータイの削除方法
おサイフケータイに関するデータの削除方法にも注意が必要です。
スマートフォンには工場出荷状態に戻す機能が必ず備わっていますが、実はこの初期化機能では、 おサイフケータイに関する情報が削除されないということをご存知でしょうか。おサイフケータイ関係のアプリは、個別に削除する必要があります。
また削除するためには、アプリの設定時に挿入していたSIMカードが必要になります。同じSIMカードを挿さないとデータを削除できない仕組みになっているのです。
これは自分が使わなくなったスマートフォンを処分する時だけなく、中古のSIMフリー端末を購入する場合も気を付けないといけないことです。おサイフケータイに関する設定が削除されていなかった場合、新たにおサイフケータイを設定し直すことができないのです。
これがもしドコモやauが販売したスマートフォンだったら、それぞれのキャリアショップへ持って行けば無料で削除してもらうことができます。
しかしSIMフリー端末の場合、そもそもドコモやauとは無関係なのでキャリアショップでは削除できません。端末を製造したメーカーへ送り、有償修理扱いで削除してもらうしかないのです。
このように、大手キャリアでは当たり前のように受けられたサービスが格安スマホでは受けられない、あるいは有料になってしまうかもしれないということをしっかりと頭に入れておきましょう。
おサイフケータイに対応している格安スマホ一覧
最後におサイフケータイに対応している格安スマホ、SIMフリーのスマートフォンをいくつか紹介します。
おサイフケータイに対応しているSIMフリー端末を作っているメーカーは、富士通とSHARP、それに京セラとソニーモバイルの4社に限られます。
中には大手キャリアからおサイフケータイ対応機を販売している海外メーカーもありますが、今のところ格安スマホとしておサイフケータイ対応機を発売したことがあるのは国内メーカーだけです。
富士通 arrows M03
富士通製のarrows M03は ドコモ・au・ソフトバンクのすべての回線に対応しているマルチキャリアな格安スマホです。価格は3万円台前半とお手頃で、現在おサイフケータイに対応しているSIMフリースマートフォンの中ではもっともスタンダードな機種と言えるでしょう。
OSはAndroi 6.0、プロセッサーはSnapdragon 410のクアッドコアCPUを採用。メモリは2GB搭載しており、標準的なミドルスペックのスマートフォンです。
arrows M03は高品質な音声通話「VoLTE」に対応しています。au VoLTEに対応している機種は珍しくありませんが、ドコモとau両方のVoLTEに対応している機種は非常に珍しく、この機種の最大の特徴と言っても良いでしょう。
メタルフレーム採用で高級感のあるボディは防水防塵に加えて耐衝撃にも優れています。ディスプレイはゴリラガラス3を採用しているので 傷にも強く、その美しさとは裏腹にタフネスな仕様です。
おサイフケータイについては「WAON」「楽天Edy」「QUICPay」「Suica」「iD」「nanaco」といった主要な電子マネーに対応していることが公式サイトに明記されています。
参考: arrows M03 - こだわりの日本仕様|富士通
arrows M03は年齢や性別に関係なく、万人におすすめできるおサイフケータイ対応スマートフォンです。
SHARP AQUOS SH-M04 / SH-M04-A
SHARP製のAQUOS SH-M04も3万円前後で販売されているミドルスペックの格安スマホです。因みにSH-M04-AはSH-M04に充電器が同梱されたモデルで、機種自体は同一となっています。
Android 6.0やメモリ2GBを搭載している点ではarrows M03と同じですが、プロセッサーはより新しいSnapdragon 430のオクタコアCPUを搭載しているのがポイントです。Snapdragon 410と比べるとコア数が2倍になり、処理能力が向上しています。
音声通話機能に関してはドコモのVoLTEに対応していますが、au VoLTEには対応していません。SH-M04にはAQUOS Lというau VoLTEに対応している兄弟機が存在しますが、こちらはドコモVoLTEが非対応の上に 既に販売を終了しています。したがってau系MVNOで利用したい方には向いていません。
SHARPのAQUOSと言えばEGZO液晶ですね。 消費電力が少ないので電池持ちが良く、バッテリー残量を気にせず長時間使うことができます。
CPUの性能や電池持ちを重視する方におすすめです。
京セラ DIGNO W
京セラのDIGNO WはUQ mobileから34,900円で販売されているミドルスペック機です。
OSは最新のAndroid 7.0を搭載しており、プロセッサーはSnapdragon 430を採用しています。
ハンドソープで洗えるスマホとして注目を浴びたDIGNO Lの後継機であるDIGNO Wは、新たに ボディソープでも洗えるようになりました。地面に落として汚れてしまっても、泡タイプのハンドソープやボディソープで綺麗に洗い流せます。
普通の防水スマートフォンは常温の真水しか想定されていないので、ハンドソープや洗剤などで洗うと変色したり、ボディが劣化してしまう恐れがあります。DIGNO Wもすべてのハンドソープやボディソープで洗えることを保証しているわけではありませんが、京セラが実施した独自の耐久試験をクリアしているので他社の防水スマートフォンよりは安心だと言っても良いでしょう。
全体的に丸みを帯びたボディで、女性向きのデザインです。
京セラ DIGNO Phone
同じく京セラ製のDIGNO Phoneは、Android OSをベースに作られた二つ折り携帯電話です。外観はガラケーそのものですが中身はスマートフォンに近く、いわゆる ガラホに分類されます。
大画面のスマートフォンは嫌、使い慣れたフィーチャーフォンタイプが良いという方におすすめです。
その他
他にも下記のような格安スマホがおサイフケータイに対応しています。
- ソニーモバイル Xperia J1 Compact
- 富士通 arrows M02
- SHARP AQUOS mini SH-M03
ソニーモバイルコミュニケーションズ製のXperia J1 Compactは、Xperiaシリーズで唯一発売されたSIMフリーモデルです。しかし発売から既に2年以上が経過しており、これから購入する方にはおすすめできません。
また富士通製のarrows M02についても、後継機のarrows M03が発売された今は積極的に選ぶ理由がありません。
SHARP製のAQUOS mini SH-M03は小型スマホとしては珍しく高性能な機種です。まだ発売からそれほど日も経っていないので、小型志向で性能を妥協したくないという方におすすめです。
まとめ
格安スマホと呼ばれるスマートフォンでも、対応機種ならキャリアスマホと同じようにおサイフケータイを利用することができます。
ただし完全にキャリアスマホと同じというわけではなく、例えば端末を紛失したり盗難被害になった場合、遠隔操作でロックをかけてもらうことはできません。また端末の初期化ではデータが削除されない点にも注意が必要です。
おサイフケータイは非常に便利な機能で、1台のスマートフォンに複数の電子マネーやポイントカードを登録して使い分けることが可能です。
対応機種はそれほど多くはありませんが、国内メーカーの富士通やSHARP、京セラなどは積極的に対応しているSIMフリースマートフォンを販売しています。おサイフケータイを利用した方は、この3社の端末から選ぶと良いでしょう。
スマートフォンや格安SIMなどの話題が好きなブロガーです。 自分にとってベストなクレジットカードを模索中。